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理事長室からの花だより

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理事長室からの花だより

2009.06.05

vol.33  − 地勢 −

エロール・ガーナーの「ミスティ」が似合う、雨に濡れた緑が優しいこの季節、穏やかな空気を醸しだしている庭では、エゴノキが雪と見紛(みまが)う程の落花狼藉の景色をみせています。執務室の窓からも同じ風景が見られます。
俯(うつむ)いて咲くこれらの花は、幼気(いたいけ)ないだけに、落花流水の理(ことわり)を静かに教えてくれているようです。地面に一面の白い花弁を散らして、初めてその木の存在を知るというのも暗示的です。

先日、仕事で仙台を往復しました。
新幹線は、源頼朝が平泉征討の際に、最大の激戦地となった古戦場「阿津賀志山」(あつかしやま・http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/33_atukashi.jpg)※写真提供:国見町役場
の麓を駆け抜けていきます。つい先日、東山道の古道跡に阿津賀志山防塁が発掘されたというニュースが流れ、歴史愛好家を驚かせました。
その高台からは、信達平野(現在の定義では盆地)が一望でき、地勢の険しさや交通路としての重要性が素人目にも理解できます。現に、今でも高速道路、国道、そして新幹線を含む鉄路が束となってここを通っています。

福島県には、古来から有名な「白河の関」もあります。関東平野は那須野で尽き、この一帯を境に気候も一変します。
現代では、地理の三次元表現は難しくなく、我々は容易に地政学上の重要地点の理解が可能です。
歴史上有名な「山崎の戦い」での天王山の戦略的重要性も、大山崎山荘から眼下を眺めると、何故そこが戦いの場になったのかが理解できます。
しかし、鳥の眼を持たなかった先人達は、寺院の建設場所、街道(前述した2つの地点は古代の官道である「東山道」、中世の主街道「奥大道」後の奥羽街道にある)の設定、或いは戦斗場所の決定など、どのようにして把握したのか、私のような地理音痴にはどうしても不思議な気がします。
時代がそのような“眼”を育てるのでしょうか。
或いは、現代人には失われつつある感覚なのでしょうか。


(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)



今週の花


【理事長室】
■鉄線(てっせん)
キンポウゲ科 蔓性多年草
原産:中国
別名:鉄線花 鉄線蓮
《名前の由来》つるが細く丈夫で針金のようであることから。
クレマチスの一種。
クレマチスはギリシャ語のClema(巻き上げ・つる)が語源。
フェンスや支柱に蔓をからませて育つ。

■ギボウシ
ユリ科 多年草
原産:日本 中国
斑入りやブルー系、ライム色など葉色がとても綺麗で観賞価値の高いグリーン。
初夏から秋にかけて花を咲かせる。
花は寿命が短く、一日で萎むためディリリーの英名がある。
日陰にも強く、ガーデニングでも人気種。
※拡大写真http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/33_zoom1.jpg
(無断転載等はご遠慮ください)

【秘書室】
■ルリ玉アザミ(ベッチーズブルー)
キク科 多年草
原産:南ヨーロッパ 西アジア
別名:エキノプシス
《名前の由来》アザミに似た葉で、瑠璃色の球状の花の様子から。
(別名の由来) ギリシャ語でハリネズミに似るという意味。
アザミに似たトゲのある葉を持ち、名前の由来にもなっているが、アザミとは別属。
茎の先端に4〜5僂竜緇に青紫の小花をつける。

■トルコギキョウ(エクローサイエロー)
リンドウ科 多年草
原産:北アメリカ
別名:ユーストマ
エクローサイエローはクリーム色の八重咲き。
バラを思わせるようなボリューム感のある大輪花。

■ドウダンツツジ
ツツジ科 落葉低木
原産:日本
新緑、花期、紅葉と一年を通して楽しめる樹木。
4〜5月にスズランのような、白い小さなベルに似た花が咲く。
他に赤い花のベニバナドウダン、白地に赤の縞模様の花が咲く更紗ドウダンもある。

■ナルコラン
ユリ科 多年草
原産:日本
和名:アマドコロ
グリーンに白い斑の入った涼しげな葉。
4〜5月にスズランのような花を咲かせる。
※拡大写真http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/33_zoom2.jpg
(無断転載等はご遠慮ください)

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