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理事長室からの花だより

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理事長室からの花だより

2009.05.29

vol.32  − 追憶 −

昨今の新型インフルエンザの影響で、立場上、米国での学会出席を断念しました。お蔭で(?)、3週間連続の学会スケジュールに空白が生じて、去年の3月以来休み無しでしたので、連続した「何もしない日」が初めて持てました。
「忙」とは心を亡くすと書きます。このところ、せわしなくて、冷静な判断力を失い、無気力になっているのが自分でも分かっていただけに、貴重な休日になりました。

最近の学会での私は、画家が自分の絵を描かずに展覧会にばかり行っている様に似て、居心地の悪さとこんなことで本当にいいのかという想いが交叉して、落ち着きません。
「地位や年齢と共に求められる役割は変わる」ことを自覚し、弟子達にも説いていた自分ですが、「戦いの場」と位置づけていた学会に出席すると、昔の自分に戻りたいという気持ちを抑え切れません。
今頃こんなことを言っているのは、真に「六日のあやめ、十日の菊」ですが…。
その一方、「他人の靴が欲しくなったら、その靴で1、2キロ歩いてみることだ。そうすれば多分欲しくなくなるだろう」という小説の中にあった台詞も頭に浮かびます。
自分の選択で歩んでいる道を後戻りなど出来ないのを分かっているだけに、「未練」は、注意して心の裡に押さえ込まないと自分や周囲をも不幸にしてしまいます。

通勤で使う道端の木立は、アカシア(ニセアカシア)がうっとうしい程の花房を垂れて咲き誇っています。庭では、つつじが今を盛りと新緑を背景に咲き誇っており、早朝に庭を眺めて気持ちの亢(たか)ぶりを抑えています。
この季節、福島では牡丹が盛りを迎えています。福島県には、須賀川市(芭蕉が奥の細道の道中で何日間か滞在した古くからの宿場町)に牡丹園(http://www.botan.or.jp/)という江戸時代から続いている個人の公園があります。先日、市長さんから一鉢戴きました。見事な花で、端正な美に気圧されしてしまいます。上田三四二が随筆の中で指摘しているように、我が国では、牡丹は大輪の花、そして濃艶であるが故に敬遠されがちです。しかし、やはり隙のない完成された花です。宋や明の時代の堅牢な磁器を連想させます。


(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)


今週の花


【理事長室】
■ニゲラ
キンポウゲ科 一年草
原産:南ヨーロッパ
和名:黒種草
《名前の由来》ラテン語のNiger(黒い)より。
花弁のように見える部分はガクで、花弁は退化している。
花後、風船のような実ができ、その中に黒い種ができる(和名の
由来)。
■アスチルベ
ユキノシタ科 多年草
原産:日本・中央アジア・アメリカ
別名:泡盛草・ショウマ
《名前の由来》ギリシャ語で輝いていないという意味。一つ一つの
花が小さく目立たないことから。
とても小さな花が無数に咲いて穂状になる。
非常に丈夫な植物で、庭植えに適す。
品種改良が進み花色が豊富になり、切花ではパステル調が人
気。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/32_zoom1.jpg
(無断転載等はご遠慮ください)

【秘書室】
■スモークツリー
ウルシ科 落葉高木
原産:中国〜南ヨーロッパ
別名:煙の木・霞の木・白熊(はぐま)の木
《名前の由来》花後に糸状に伸びる花柄の姿が煙のようにみえること
から。
(別名の由来)白熊とはヤクの尾で作られた仏具(払子)。この白熊
に似ていることから。
明治時代に渡来。
花は小さく目立たないが、花後の姿が綿菓子のようなフワフワした面
白い木。
葉色が赤いものや、葉を観賞するための品種で黄葉もある。
庭木としても人気で紅葉も綺麗。
■ギガンジュウム
ユリ科 多年草
原産:中央アジア
ネギ坊主のような紫色の球状の花。
小さな花が密集して咲き、咲き進むにつれ大きくなり10〜20僂砲
る。
ユリ科ネギ属の花なので、鋏をいれるとネギのニオイがする。
■ブバルディア(ロイヤルユリア)
アカネ科 常緑低木
原産:中央アメリカ メキシコ
《名前の由来》ルイ13世の王国庭園長であり、植物学者の「ブバー
ル」の名から。
十字型の小さな花が集まってひとかたまりに咲く。
ロイヤルユリアは花弁のフチが淡いピンク色の品種。
現在は品種改良が進み、八重咲きや花が大きいもの、香りの強い品
種などある。
※拡大写真http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/32_zoom2.jpg
(無断転載等はご遠慮ください)

《 今回は本学職員より、美しい庭咲きのバラが届きました 》
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/32_zoom3.jpg
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