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理事長室からの花だより

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2009.01.09

vol.18  − 新春 〜富士山と不二山〜 −

新しい年を迎えて、今年こそ年齢にふさわしい枯淡の境地に達したいと思っても、俗事がそれを許してくれません。組織を預かる立場からリーダーシップを発揮すると、必ず波風が立ちます。しかし、それを恐れていては何も変わらず、悩ましい立場です。

去年から今年にかけての数日は抜けるような青空が印象的でした。青空の下に咲く蝋梅 (ロウバイ)の黄色が見せてくれる景色は、清らかな気高ささえ感じさせてくれます。
福島には、花見山公園という一個人が長い時間をかけて、丹精を込めて作った花の名所があります。一度は必見です。

また、今年の富士山は神々しい程美しく輝いていました。頂の雪の輝きを伴った白は、井上萬二の白磁を連想させます。
富士山と言えば、光悦の白楽茶碗である銘不二山を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。独特の色彩の組み合わせと形は、凛として、しかも落ち着いた佇まいは私の憧れです。私のような者は、粉引の茶碗やぐい呑みで想像をふくらませて、このギャップを埋め合わせするしかありません。

本阿弥光悦
白楽(しろらく)茶碗 銘 不二山
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana_img/18_kouetu_fujisan.jpg


(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)

今週の花


【理事長室】
■コットン
アオイ科 多年草
夏に同じアオイ科のハイビスカスやムクゲに似た美しい花を咲かせる。
花後に実(コットンボール)をつけ、成熟すると弾けて中から綿がでる。
切花ではドライで流通し、リースやクリスマスアレンジに利用される。

■グロリオサ
ユリ科 球根植物
原産:アフリカ・熱帯アジア
《名前の由来》ラテン語で栄光やみごとなの意味グラリオラスから。
炎のような花姿と派手な色合いが特徴。
写真の花色(赤黄)が一般的に知られているが、黄色や白もある。

■ドラゴン柳
ヤナギ科
くねくねした枝が特徴の雲竜柳の変種。
Vol.13(2008.11.21)に秘書室で使用した花材。
今回は細い枝先のみを使用。



【秘書室】
■カーネーション(プラドミント)
ナデシコ科 多年草
原産:地中海沿岸 別名:阿蘭陀石竹
江戸時代中ごろにオランダから渡来。
母の日=カーネーションというくらい有名な花。

■千日紅
ヒユ科 一年草
原産:熱帯アメリカ地方
名前の由来 紅色が長く色褪せないことから。
ドライフラワーにしても、花色が綺麗に残る。

■フリージア(ボランテ)
アヤメ科 球根植物
原産:南アフリカ
フルーティな甘い香りが特徴の春の花。
花茎に筒状の花を8〜10輪つけ、次々と順番に咲いていくので長く楽しめる。
ボランテは純白の八重咲き。

■チーゼル
マツムシソウ科 二年草
原産:ヨーロッパ
別名:羅紗掻草
夏から秋にかけて薄紫色の小さな花を密生した10cm程の頭状花をつける。
花、茎ともにトゲがある。
花後ドライにしたものを晒した材料を使用。

■ニシキギ
ニシキギ科 落葉低木
原産:日本・中国
カエデ、スズランノキとならぶ世界三大紅葉樹。



(写真:伊藤俊一 氏)

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