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理事長室からの花だより

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理事長室からの花だより

2013.06.21

vol.225  − 知 (しる) −

6月を代表する花、紫陽花(アジサイ)、藍(あい)の色が、潤いのある大気の中で高貴さを漂わせています。
私自身は、子供時代の体験から世間で言われている程の愛着を、今尚持てないでいます。
   (vol.36 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=60
   (vol.140 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=173
   (vol.179 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=213
只、最近は濃い青に惹かれるようになりました。
先日、朝市で心惹かれる鉢植えの紫陽花をみつけました。高価でもあり、時の移ろいのままに過ぎ行く一瞬の美が愛(いと)おしく思う気持ちが強く、手を出しませんでした。

6月、衣更えの時季です。
季節感の乏しくなった今日、数少ない風物詩です。着物も単衣(ひとえ)になります。
   (vol.80 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=106
   (vol.128 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=161
   (vol.180 http://www.fmu.ac.jp/univ/cgi/hana_disp.php?seq=214
鉄路や会津路に広がる田圃(たんぼ)、早苗(さなえ)が育ち、一面の緑の絨毯(じゅうたん)です。

         どこまでも青き村なり衣更
                       六角 耕(ろっかく こう)

見渡す限りの田圃(たんぼ)、その上を吹き渡っている風と香りが、この歌から伝わってくるようです。

子供の頃、大人になれば世の中のことが分かるようになると思っていました。
今、割り切れないことが却って増えてしまいました。「大人になるということは、割り切れないことを抱えて生きていく」ということを知りました。

         ああ蜻蛉(トンボ)
             ぼくら歳月  経つ度に
                軽やかになると  思って来しが
                                 松岡達宜(まつおか たつよし)

灼熱のリゾート地での国際学会、服装の行儀(マナー)について良い経験をしました。
現地で、国際学術誌の編集長・副編集長会議が開催されました。米国、リゾート地ということで、服装の規程(dress code)など全く考えずに、Tシャツで参加しました。
参加者は、米国から6人、スウェーデンから1人、日本人は私1人、そして事務局の女性2人です。
部屋に入ろうとしたら、入口で出会った米国の友人が、大声で「シン(私の呼称です)がTシャツを着ている!」と騒ぎ、笑いながら皆に触れ廻っているのです。私自身、スーツやジャケット以外の出で立ちで彼に会ったことがありませんでした。

他の人はと、廻りを見渡すと、皆、ボタンダウンシャツかポロカラーシャツ、いわゆる襟付きのシャツです。
女性の事務局員達はスーツでした。米国、灼熱のリゾート地でも、Tシャツは御法度のようです。

晩餐会、暑さ(華氏90°F、摂氏に換算すると32℃です)のために急遽、business attire(私の感覚でいうと背広着用ということでしょうか)がcasual(上着不要)に変更されました。それでも、上着を着ている男性が少なからず居ました。その他の男性は皆、襟付きのシャツです。

欧州の方々は、「米国人のテーブルマナーはダメだ」とよく言います。その米国でも“Tシャツは下着”という認識は厳然として存在することを、この歳で改めて思い知らされました。

只、靴に関しては、欧米人ともに、言われている程は配慮していないという感じを持ちました。
但し、これはあくまでも私の見聞した範囲内ですが…。

今週の花材は、花器と相俟(あいま)って、執務室、秘書室とも涼やかさを感じさせてくれます。


(福島県立医科大学理事長  菊地臣一)



今週の花


【理事長室】
■エキノプス〔ベッチーズブルー〕   キク科/多年草/
《名前の由来》ギリシャ語の“ハリネズミに似た”という意味
/アザミに似た葉と瑠璃色の球状花から、「ルリ玉アザミ」
の和名をもつ。茎の先端に4〜5cmの球状に青紫の小花を
つける。
■鉄砲百合   ユリ科/球根植物/原産:日本/《名前
の由来》花が筒状で横向きに咲き、鉄砲の形に似ることか
ら/沖縄では自生種が群生。
■アンスリュウム〔モーメント〕   サトイモ科/常緑多年草
/蝋細工のような光沢のある造花と見間違うようなトロピカ
ルな花。花弁のように見える部分は苞で、棒状の部分は花。
■トルコギキョウ〔ブランシュール〕   リンドウ科/多年草
/原産:北アメリカ/花の大きさ、花色、咲き方など品種が
とても豊富。バラと見間違うような花姿の品種もあり、祝事
仏事問わず人気。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2251.jpg

【秘書室】
■アスチルベ   ユキノシタ科/多年草/《名前の
由来》ギリシャ語の“輝いていない”という意味。一つ
一つの花が小さく目立たないことから/とても小さな
花が穂状に無数に開花。非常に丈夫な植物でガーデ
ニングに適す。
■リューカデンドロン〔ゴールドストライク〕   ヤマモ
ガシ科/花弁のように見える部分は苞葉で、その中
に花序がある。非常に花持ちが良く、ドライフラワーに
も適す。
■ピンポン菊   キク科/多年草/ピンポン玉のよ
うに真ん丸に咲く可愛い菊。日持ちの良い菊の中で
も特に長く楽しめる。
■トルコギキョウ〔小夏オレンジ〕
(理事長室と同花材)
■入才蘭(ニュウサイラン)   リュウゼツラン科/明
治末期に帆布やロープの繊維材植物として輸入。折
る・曲げる・裂く等いろいろな使い方が可能。
■ラムズイヤー   シソ科/多年草/原産:西アジ
ア/茎や葉が白い毛でおおわれたシルバーリーフ。
花期は6〜7月頃で、穂状に紫色の小花を咲かせる。
※拡大写真
http://www.fmu.ac.jp/univ/hana/2252.jpg

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