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血液内科学講座 医学コラム

会津嶺(大田 雅嗣)

 「血液内科」という診療科名には馴染みのない方も多いと思います。平成二十二年四月県立会津総合病院に血液内科が新設され診療を開始しました。

Q:どのような症状、どんなことをきっかけに受診したらよいのですか?

A:健康診断で、白血球・赤血球・血小板の数値に異常があるといわれた、顔色がわるく貧血の治療をうけているがなかなか改善しない、特にぶつけたわけではないのに『あざ』 ができやすい・出血しやすい、診察や検査でリンパ節が腫れている・脾臓が大きいと言われた、体のタンパク質の異常を指摘された・骨の痛みがあるが整形外科的な病気ではないと言われた、など血液内科的疾患の可能性があります。

Q:血液内科では具体的にどんな病気の診断・治療をしていますか?

A:大きく三つに分けられます。
①貧血:鉄欠乏性貧血を代表とする栄養に問題があって生じる貧血、血液細胞を作っている『造血幹細胞』 の異常による貧血、体の中で血球が溶けてしまう貧血などがあります。
②血液悪性腫瘍:造血細胞が腫瘍化したもので、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄増殖性腫瘍などがあります。
③出血性の病気:血小板減少性紫斑病とか、凝固因子が不足して起こる血友病などがこれにはいります。

Q:診療の特徴はなんですか?

A: どなたにでも最良の治療を受けていただくために病気の説明を十分に尽くします。一緒に治療をしていきましょう。特に血液悪性腫瘍に対しては、従来の化学療法のほか、最新の分子標的療法(癌細胞の増えるしくみをピンポイントでおさえる)も実施しています。必要に応じて無菌室での治療など治療環境に配慮をしています。外来で実施できる癌治療(外来化学療法)も充実しています。治療薬に関する情報は専任薬剤師がわかりやすく解説します。また輸血療法が安全にできるよう専門の認定看護師が日々頑張っています。

 近隣の医療機関などとの連携を深めながら、会津地域の血液内科診療拠点として頑張っておりますので、是非お気軽に御相談下さい。

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