心臓移植までと補助人工心臓について
 従来の薬物治療や手術によっても心不全が改善されず、近い将来自分の心臓では生きられない事が明らかになったときに行われます。


心臓移植までと補助人工心臓について
 心臓移植は移植適応と判断され登録されてから、約1200日以上の長期におよぶ待機期間が必要となっています。その際、強心剤の持続点滴か体外式補助人工心臓を装着し、入院を継続するか、植込型補助人工心臓を装着して外来で待機することが必要になります。現在、医療の進歩により、植込型補助人工心臓の成績が飛躍的に向上し、多くの場合(90%以上)は植込型補助人工心臓を装着して外来で待機する事が出来るようになりました。
 補助人工心臓は体外式と体内に植え込むタイプがありますが、体内に植え込む植込型補助人工心臓の成績は良好で、緊急事態でない場合はこちらを選択します。

植込型補助人工心臓装着の模式図

 福島県立医科大学では、心臓移植実施施設と連携を図りながら、心臓移植の適応を検討し、重症心不全治療を行ってまいりましたが、今まで心臓移植や補助人工心臓治療は東京や大阪などの大都市に在住しないと受けられない治療でした。しかし、植込型補助人工心臓協議会の承認を得て、平成29年4月より植込型補助人工心臓実施可能施設となりました。心臓血管外科医、看護師、臨床工学技士などの多くの職種が一丸となり、重症心不全治療にあたってまいります。


当院で使用できる植込型補助人工心臓
Jarvik 2000のポンプ
HEART MATE IIのポンプ
EVAHEARTのポンプ


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文責:佐藤崇匡