研究成果情報・学会等表彰 (学会等表彰)

第117回 日本外科学会定期学術集会 Young Investigator's Award〔平成29年4月〕

コンピューターアシストを利用した、
肺癌縦隔リンパ節転移の新たな画像評価法の開発


 

 

 


渡邊 譲
( わたなべ・ゆずる )
医学部 呼吸器外科学講座 大学院生

研究グループ
渡邊 譲、大和田有紀、井上卓哉、福原光朗、山浦 匠、武藤哲史、長谷川剛生、樋口光徳、鈴木弘行

今回の受賞について

【 日本外科学会 】
明治33(1899)年創立、会員数約40,000名、定期学術集会の参加者15,000名を超える、外科系では日本最大の学会です。
外科学に関する会員相互ならびに内外の関連学術団体との研究連絡、知識の交換、提携の場となることを通して外科学の進歩普及に貢献するための事業を行い、学術文化の発展と外科医療の向上に資することで国民の健康と福祉に寄与することを目的としています。また、外科専門医の育成と専門医制度の運用も行っています。
【 賞について 】
第117回日本外科学会定期学術集会(平成29年4月27〜29日 横浜市)に応募した演題のうち、応募時に40歳以下、「サージカルフォーラム」セッションに応募した演題がエントリーできます。 定期学術集会全体で3,000演題以上の応募がある中、20題が「Young Investigator's Award」として表彰されました。


〔関連サイト〕  日本外科学会 (https://www.jssoc.or.jp/)

 受賞研究概要

本邦における癌の部位別死亡数の第1位は肺癌であり、年間の死亡者数は7万人を超えています。
肺癌に対する治療は手術治療、放射線治療、化学療法が 主であり、治療方針を決定する上では縦隔(じゅうかく)リンパ節転移の診断は極めて重要です。
現在CT・MRIを用いて短径が1cm以上のリンパ節腫大を転移陽性とする診断基準が用いられていますが、感度52〜75%、特異度66〜88%であり診断能は決して高くはありません。その後に導入されたFDG-PET/CTを用いた場合 でも、感度74〜85%、特異度85〜90%と、大きな診断能の改善は見られておりません。さらに感染性疾患や肉芽種性疾患において偽陽性率が高くなること も指摘されており、結核などの肉芽種性疾患が比較的高い本邦では注意が必要とされています。画像のみで診断が困難な場合には超音波ガイド下穿刺(せんし) EBUS-TBNA、EUS-FNAや全身麻酔下での縦隔鏡、胸腔鏡での生検といった侵襲的な検査が必要となるため肺癌診療における課題でした。
今回我々はこれら の課題を解決するために、コンピューターアシストによる新しい画像解析手法を開発しました。この画像解析手法により転移リンパ節の診断率は感度81.3%、特異度96.5%、 Area under the curve(AUC) 0.953、精度76%と非侵襲的検査としては今までの報告の中で最も高い値となりました。その結果を本学会にて発表致しました。

(渡邊 譲)


 

連絡先

公立大学法人福島県立医科大学 医学部 呼吸器外科学講座   教授 鈴木弘行
電話 024-547-1252 / FAX 024-548-2735
メールアドレス  (スパムメール防止のため、一部全角表記しています)

▲TOPへ