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理事長室からの花だより

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理事長室からの花だより

2008.12.09

vol.15  − 師走 −

もう一年が終わりに近づいています。年齢を重ねると分子の1年に対する分母が大きくなるので、年々1年がより短く感じられるようになるのでしょうか。

米国の友人から御祝いに贈られたアンセル・アダムスの写真集を折に触れて繙(ひもと)きます。写真集でも「繙く」というのかは分かりませんが、インパクトは強烈です。アメリカ西部の自然を撮影した風景は、思わず襟を正したくなるような、峻厳さを持って見る者に迫ってきます。アンドリュー・ワイエスの一部の絵にも似たようなものを感じることがあります。
一方、私が一時期働いていた福島県会津地方を描いた斎藤清の「会津の冬」シリーズは、同じ白と黒のモノトーンの世界ですが、心に温かい火を灯し、懐かしい思い出を蘇らせてくれます。同じモノトーンの作品、写真と版画という違いはあっても、受け取る側の人生や辿ってきた足跡により作家のメッセージは異なってくるのでしょうか。

冬になると、必ずこの二人の作家が脳裡に浮かびます。写真と言えば、最初にこの芸術の領域に私を導いてくれたのは、京都の何必館で開催されていたアンリ・カルティエ=ブレッソンの個展だったように記憶しています。金銭的な余裕が出来たら、何処で買うのかも分かりませんが、気に入った写真の一枚を購入したいと思っているのですが…。



(福島県立医科大学理事長 菊地臣一)


今週の花


【理事長室】
■カラー(ホットショット)
サトイモ科 球根植物
原産:南アフリカ
メガホン状の花弁に見えるものは苞で、中の棒状の部分が花。
切花、鉢植えともに花持ちがよく、人気がある。
ブーケによく利用される白や、鉢植えで人気の黄色やピンクの
他、紫や黒もある。
ホットショットは黄〜橙のシックな色合い。

■サンゴミズキ
ミズキ科 落葉低木
白玉水木の変種で、冬になるとサンゴのような鮮やかな色に染
まる。
花期は5〜6月頃。




【秘書室】
■グロリオサ
ユリ科 球根植物
原産:アフリカ 熱帯アジア
別名:ユリグルマ キツネユリ
《名前の由来》ラテン語のグラリオサス(栄光・みごとな)から。
炎のようなユニークな花形と派手な色彩が特徴。
葉先が巻きひげになり、支柱や他の植物にからませて茎をのば
す。

■サンキライ
ユリ科
原産:インド
別名:猿捕茨
《名前の由来》民間薬として毒消しに使われ、病に罹った人が山
に入り、実を食べて元気になって帰って来たことから「山帰来」。
トゲのある蔓性植物で、晩秋に真っ赤な実をつける。

■ピンポン菊
キク科 多年草
バラ等の洋花に比べ、菊類は花持ちがよいのが特徴。
菊のなかでもピンポン菊は非常に長く楽しめる。

■キウイづる
マタタビ科
原産:中国
キウイフルーツの蔓で、ユニークな曲線が特徴。
今回使用したのはさらしたもの。

■フェイジョア
フトモモ科 常緑低木
原産:南アメリカ
別名:パイナップルグァバ
5〜6月頃に花が咲き、10月頃に実が熟す、グァバに似た熱帯果
樹。
別名の通り、花がグァバに似て、パイナップルのような味の果
実。
切り葉として流通。
葉は肉厚で光沢があり、裏は綿毛があり銀色。





(写真:伊藤俊一 氏)

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