物事の多面性を見抜く力を
- 准教授
- 福田 篤志
- ふくだ あつし
- 放射線科学、放射線計測学、X線装置出力測定、患者・術者被曝線量測定
私たち診療放射線科学科では主として光を扱います。光速度は1秒間に30万kmと正確に測定できていますので、光の種類は、1秒間に何回振動するかで区分けされています。
アスリートが勝ち取った金メダルは金色に輝きますね。この金色というのは、可視光のうち、赤色から緑色の光が反射されて目に届くから金色に見えるのです.
一方で光の三原色は赤、緑、青です。金にあたった青色の光はどうなってしまうのでしょうか。実は、青色や紫色の光は透過します。金箔は前から光をあてると金色に輝きますが、後ろから光をあてると青色に輝くのです。
私たちが日常見ているものは、物事の一面性でしかありません。どのようなものであっても多面性を保持しているもの。それを見抜けるかどうかは、それを見る知恵を持っているかどうか。大学はその知恵を磨く場所になるはずです。
