大学という場について

ときおり、大学という場を誤解している人に遭遇します。ただ教科書の内容を暗記して学期末試験に合格し、卒業するものだと考えている人に、です。そんな苦しくつまらないことのために大学があるのでしょうか。もちろん基本的なことは理解しなければなりませんし、数々の試験と実習にもパスしなければなりませんが、「深めてみたい」「学んでみたい」ことを自分でドシドシ勉強してゆけるところにこそ、大学らしさがあるのです。またそうした意思をもって講義にのぞまなければ、教師のことばが生き生きとしたものとして響いてくることもありません。あるいは「こんな活動をしてみよう」と思うなら、たったひとりでも始められるのです。どうか自分の「これをやりたい」という意思を大切に、思う存分学び、そして活動してください。ちなみに、私自身は、ある時期から大学の図書館にこもり、ひたすら本を読むようになりました。今でも特に古書の匂いなどを嗅ぐと、当時のことを思い出します。

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