福島県立医科大学 研究成果情報

スイス科学誌「Biomedicines」掲載(オンライン専用、3月11日にオンライン公開)(2021-04-12)

Soluble JAM-C ectodomain serves as the niche for adipose-derived stromal/stem cells

細胞間接着分子JAM-Cの細胞外ドメインが切断可溶化され、脂肪由来幹細胞の維持にはたらく

杉本 幸太郎 (すぎもと・こうたろう)
医学部 基礎病理学講座 講師
        
研究グループ
基礎病理学講座 杉本幸太郎、山﨑森里生、千葉英樹

概要

論文掲載雑誌:「Biomedicines」 (オンライン専用、3月11日にオンライン公開)


細胞接着分子JAMファミリーは、様々な幹細胞に発現していますが、その機能や意義はよくわかっていません。本研究では、脂肪由来幹細胞におけるJAMファミリーの発現と機能を解析しました。脂肪由来幹細胞には8種類あるJAMファミリーのうちJAM-BとJAM-Cが発現していました。またJAM-Cは細胞そのもの存在するだけでなく、可溶化して細胞外に放出され、それが細胞外基質として沈着することもわかりました。細胞外のJAM-Cは幹細胞のJAM-BやJAM-Cと結合することによって、幹細胞の増殖や幹細胞性(ステムネス)の維持に貢献することが明らかになりました。再生医療では幹細胞を大量に維持培養する必要がありますが、その効率を高めるためにJAM-Cが有用である可能性が期待されます。

 

 


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