観察力を高めよう

スポーツの現場でコーチが選手のフォームのチェックや指導を行うように、理学療法士は、患者さんが日常生活の中で行う動作を観察し、何らかの問題がある場合は、原因を探り、改善を図ります。

例えば、歩行中によくつまずく患者さんの歩行観察では、つまずく脚の動きだけではなく、支える側を含めて身体全体を観察します。身体を支えている脚が不安定なため、振り出す脚をうまくコントロールできないことがよくあるからです。そして、通常(正常)の歩行と比べることで異常な動きを判断します。異常な動きの原因には、筋力や関節の硬さ、痛み、感覚、バランス機能など様々な要因が考えられます。そのため、観察から推測された全ての要因について個別に検査することで、つまずく原因をつきとめ、解決する方法を探ります。

このように、理学療法士には、動作を見る観察力と問題の原因を推理・確認する能力が求められます。

動作解析のための3Dモデルが表示されており、左側には転倒する男性、右側には歩行中の女性の姿勢が描かれています。

メッセージ一覧

ページの先頭へ戻る