災害・放射線被ばく医療研修
第4回 災害・放射線被ばく医療研修(平成23年度)
日時 | 平成24年3月14日(水)~15日(木) |
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場所 | 本学(福島市)及び仮設住宅等(南相馬市) |
引率教員 | 福島県立医科大学 医療人育成・支援センター 副部門長 大谷晃司 ・ 助教 大島 謙吾 |
参加者 | 臨床研修医 3名 (福島県立医科大学附属病院2名・公立岩瀬病院1名) 医学部生 3名 (福島県立医科大学・旭川医科大学・山形大学 各1名) |
平成24年3月14日(水)
講演 「放射線の人体影響に関する基礎情報」
福島県立医科大学 副学長 神谷 研二
- もっと話が聞きたかった。放射線についてはほとんど知識を持たずに来たが非常にわかりやすかった。(ややアカデミックな面があったため、もっと例え等でかみ砕いていただけるともっとよい)
- 放射線物理学的な話はだいたい知っていたが思い出す点ではよかった。内容的にはもっと福島に特化した突っ込んだ講義が聴きたかった。


放射線除染施設見学・説明
福島県立医科大学 放射線健康管理学講座 助手 宮崎 真
- 初めて見る施設で話の上でしか知らなかったので見学できてよかった。もし当日の実際の映像(DVDなど)があれば見たかった。
- 災害時のシミュレーションの話や、実際の除線の方法まで具体的に説明してもらえたので非常にためになった。


講演 「震災後の福島県における甲状腺超音波検査の状況と今後の展望」
福島県立医科大学 器官制御外科学講座 教授 鈴木 眞一
- 甲状腺の専門家による講義で非常によかった。特に疫学的な説明は今後話をする機会があったときにも使える非常にusefulなlectureだった。
- 放射線被爆の話を実際のデータをもとに解説していただきわかりやすかった。知人にも自信を持って放射線を恐れすぎる必要がないことを説明できそうです。


講演 「震災後の南相馬市立総合病院」
福島県相双保健所 所長 笹原 健司
- 現場でどういう事が起きていたのか、非常によくわかりました。特に患者搬送の事については、はじめて詳しい話を聞けたのでよかったです。
- 行政から見る震災というのは、また見方が違って斬新だった。こういった大規模災害時にはどういった動きがあって、どこに相談するかなど、今後に役立つと思う。


平成24年3月15日(木)
健康教室・住民との交流
血圧測定のほか、当センターの大島 謙吾 先生(呼吸器内科)により「仮設住宅で元気に過ごすために」をテーマに講演
- 元気そうに暮らしているのがわかっただけでもよかった。何かもっといろんな話をしたり(どんな生活か、何が困るか、医師にできることは何だろうか)、直接入居者の方から話を聞きたいが、踏み込むのは難しい。所長というような立場の方から話を聞けたらよかった。
- 避難している方々と実際に話すことができてよかった。皆さんイメージしていたよりも普通に生活していることが分かったが、ところどころに生活の不便さや辛さが垣間見いたのが印象に残った。
小池第二集会所



最後に皆さんへ、この研修の内容や改善点(アドバイス)について聞いてみました。
研修内容はいかがでしたか?
- 今まで福島で研修医生活をしていながら被災地と接点がなかったため、今回の研修は非常に勉強になった。ありがとうございました。
- 未だに相双地区にきた事もなかったので、それだけでも大変勉強になった。まだ災害の傷は大きいとは思う一方で、普通に暮らされている部分も見られてよかった。今後、こちらの方に来る機会があれば、積極的に行きたいと思う。
- 放射線に関する基本的な講義から被災者との交流まで、幅広く体験できて非常に有意義だった。実際に医師がどのように活躍したか、どのような行動が求められるか等の話も聞けるとなお良いと思った。
この研修の改善点(アドバイス)をお聞かせ下さい
- 血圧測定(仮設住宅での健康相談教室時)だけでなく、聴診とかもうちょっと診療ができると学生にも勉強になるかと思います。講義を多く聴くのもいいですが、できたら現地に滞在する時間を長くできたらいいと思います。
- 今回、県外から来る人が多くびっくりしました。またたくさん宣伝して県内外の学生が交わるとよいと思います。