
- 鈴木 康仁 (すずき・やすひと)
- 呼吸器内科学講座 助教
- 研究グループ
- 鈴木康仁1),佐藤建人2),佐藤俊1),井上純人2),柴田陽光1)
1)福島県立医科大学呼吸器内科学講座
2)山形大学医学部内科学第一講座
概要
論文掲載雑誌「Respiratory Investigation」(May 18, 2024)
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の増悪時における抗菌薬使用に関して,治療効果と有害事象については未だに一定の見解が得られていない.外来受診または入院した増悪期COPD患者(慢性気管支炎および喘息患者は除外)を対象に抗菌薬の有効性と安全性についてシステマティックレビューとメタアナリシスを行った.710編の文献から最終的に6編のランダム化比較試験を選択した.抗菌薬投与群ではプラセボ群と比較して死亡抑制の効果は認めないものの,治療失敗を有意に減少させる結果であった.また抗菌薬投与群ではプラセボ群と比較して有害事象の発現頻度に差は認めなかった.
以上より,増悪したCOPD患者に対しては抗菌薬の使用が推奨されることが示された.(鈴木康仁)
連絡先
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