福島県立医科大学 研究成果情報

第30回日本臨床精神神経薬理学会 優秀演題発表賞(令和3年1月受賞)(2021-03-04)

カルバマゼピン併用によりクロザピン血中濃度の著明な低値を認めた2症例

渡辺 研弥 (わたなべ・けんや)
附属病院 薬剤部 主任薬剤技師兼医学部助手
        
研究グループ
渡辺研弥1、野崎啓子2、三浦至2、陣野大輔1、阿部裕也1、照井稔宏2、羽金裕也2、平田祥一朗2、鈴木二妙香2、後藤將之2、一瀬瑞絵2,3、山本慎之助2,4、堀越翔5、金子春香2,3、須藤孝浩1、黒田純子1、矢部博興2
1福島県立医科大学附属病院薬剤部
2福島県立医科大学医学部神経精神医学講座
3公益財団法人星総合病院 星ヶ丘病院
4日本赤十字社 福島赤十字病院
5ほりこし心身クリニック

今回の受賞について

日本臨床精神神経薬理学会


「臨床精神神経薬理学を発展させ、精神科薬物療法を向上させる」ことを目的とした学会で、現在会員数は医師をはじめ1500名を超えています。

優秀演題発表賞


本年開催された学会年会において、各セッションで演題発表が優れていた者に授与された賞です。

概要

クロザピンは、従来の抗精神病薬に十分な治療反応を示さない治療抵抗性統合失調症に対する治療薬として唯一適応を持った抗精神病薬です。その薬効、一部の副作用発現は血中濃度と関連することが海外の報告では明らかにされていますが、本邦では保険の対象ではなく、クロザピン血中濃度測定が可能な施設は限られています。本学神経精神医学講座ではクロザピンの治療最適化を目指し2019年からクロザピンの血中濃度測定を開始しており、その中でカルバマゼピン併用によりクロザピン血中濃度の著明な低値を認めた2症例を経験したので報告しました。


関連サイト

連絡先

 公立大学法人福島県立医科大学附属病院 薬剤部

 主任薬剤技師兼医学部助手 渡辺研弥
 電話:024-547-1406

 FAX:024-547-1404