福島県立医科大学 研究成果情報

スイス科学誌「Neutrients」掲載(平成30年11月オンライン)(2018-12-18)

A Double-Blind Controlled Study to Evaluate the Effects of Yogurt Enriched with Lactococcus lactis 11/19-B1 and Bifidobacterium lactis on Serum Low-Density Lipoprotein Level and Antigen-Specific Interferon-γ Releasing Ability

乳酸球菌11/19-B1株とビフィズス菌を加えたヨーグルトの血清LDLコレステロール値及び抗原特異的インターフェロンγ遊離能に及ぼす効果の2重盲検テスト

錫谷 達夫 (すずたに・たつお)
医学部 微生物学講座 教授
        
研究グループ
福島県立医科大学微生物学講座、東北協同乳業株式会社

概要

論文掲載雑誌:「Neutrients」(平成30年11月オンライン)


 Lactococcus lactis 11/19-B1株は免疫能を活性化する作用がある菌株として東京大学薬学部の関水和久教授(現・帝京大学教授)らが発見した菌株で、風評被害で牛乳の売り上げが低迷していた東北協同乳業に復興支援として提供されたものである。東北協同乳業では、この菌株を添加したヨーグルト・11/19-B1ヨーグルトを開発し、どのような効果があるのかを県からの補助金を得て(ふくしま産業応援ファンド)福島県立医科大学微生物学講座と進めてきた。

 およそ100名の福島医大教職員や本宮市民にボランティアとして参加いただき、2か月にわたって11/19-B1ヨーグルトか11/19-B1株が入っていない対照となるヨーグルトを食べていただいた(研究者にも被験者にも、どちらのヨーグルトを食べるのかを知らせない2重盲検試験)。その結果、血清の悪玉コレステロールとして知られるLDLを低下させる作用が11/19-B1ヨーグルトにのみ認められた。また、有意にリンパ球の反応性を高める免疫活性化能が11/19-B1と対照のヨーグルト両方に認められた。


連絡先

 公立大学法人福島県立医科大学 医学部 微生物学講座
 電話:(024-547-1158)

 FAX:(024-548-5072)

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