福島県立医科大学 研究成果情報

第13回 「日本女性科学者の会 奨励賞」(2008-06-10)

東北で3人目、福島県で初の受賞

医学部 附属生体情報伝達研究所 生体物質研究部門 講師 本間美和子氏が 第13回(2008)年「日本女性科学者の会 奨励賞」を受賞しました

本間 美和子 (HOMMA, Miwako Kato, Dr.)
医学博士 福島県立医科大学医学部 講師

表彰団体と今回の受賞について

 日本女性科学者の会(SJWS)は、理学・工学(数学・物理学・化学・生物学・地学等)、医学、薬学、農学、家政学等の幅広い科学・技術分野で活躍する、全国の女性科学者・研究者によって構成されている団体です。 この団体は「女性科学者の友好を深め、各研究分野の知識の交換をはかり、女性科学者の地位向上をめざすとともに、世界の平和に貢献すること」を目的として1958年「日本婦人科学者の会」の名称で設立されました。設立にあたっては、当時の女性国際民主連合の副会長平塚らいてう氏、ノーベル賞受賞者湯川秀樹博士をはじめとする世界平和アピール七人委員会から多大な支援を受け、以来、半世紀にわたり、講演会や女性科学者・研究者の地位問題に関するシンポジウム開催など、現在に至るまで幅広く活動しています。2002年には日本学術会議の登録団体(第4部 科学教育)となり、現在も日本学術会議協力学術研究団体としてさまざまな形での協力を行っています。現在の日本学術会議20期には、本会から5名(2部:生命科学2名、3部:理学・工学3名、うち2名は本会の奨励賞受賞者)の会員が日本学術会議会員として参加、活躍中です。 「日本女性科学者の会奨励賞」は、女性研究者を援助、支援するために1995年から設けられた賞で、専門分野において研究業績をあげ、その将来性を期待できる女性研究者が毎年表彰されており、これまで24名が受賞しています。会の設立50周年にあたる本年(2008年)第13回は、全国多数の推薦・応募の中から3名が受賞。その1人として、本学所属の医学部附属生体情報伝達研究所・生体物質研究部門 講師 本間美和子氏が選ばれました。 本間氏は東北で3人目、福島県で初めての受賞となります。 賞贈呈式および受賞記念講演会は6月14日(土)学士会館(東京・神田一ツ橋)で行われました。

受賞概要

研究課題:細胞周期の制御を中心とする増殖シグナル伝達機構に関する研究 受賞理由:遺伝性疾患の一つである家族性大腸腺腫症の原因遺伝子APC (adenomatous polyposis coli) 遺伝子産物の機能について検討した結果、APCタンパクは細胞周期に依存してキナーゼCK2と相互作用し、後者の活性を抑制することを見出した。さらに、CK2が翻訳開始因子eIF5をリン酸化する事で細胞周期進行に関わる機能を明らかにし、シグナル分子として種々の生理作用を有することを示した。 また、日本分子生物学会の男女共同参画委員をつとめ、女性研究者の環境改善にも尽力している。

受賞者の略歴

1959年 東京生まれ
1988年 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了、医学博士号取得
1989~1997年 東京医科歯科大学医学部 助手、
         この間 1996年University of Washington (Seattle)客員研究員
1997年 福島県立医科大学医学部 助手、2005年より講師、現在に至る

関連リンク

日本女性科学者の会 http://www.sjws.jp/
日本分子生物学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/mbsj/

(学内リンク)
生体物質研究部門 http://www.fmu.ac.jp/cms/biomol/index_html
研究者データベース http://www.fmu.ac.jp/kenkyu/Profiles/5/0000497/profile.html

プレス用資料

        

連絡先

公立大学法人 福島県立医科大学  医学部附属生体情報伝達研究所 生体物質研究部門
(〒960-1295 福島市光が丘1番地) 電話024-547-1660 Email: mkhomma@fmu.ac.jp