福島県立医科大学 研究成果情報

平成25年 日本医師会 医学研究奨励賞(2013-11-01)

「前立腺肥大症に対する個別化治療と新規創薬開発に向けた基礎的研究」

小島 祥敬 (こじま・よしゆき)
福島県立医科大学 医学部 泌尿器科学講座 教授
        

今回の受賞について

【 日本医師会 】
日本医師会は、47都道府県医師会の会員をもって組織する学術専門団体です。
「医道の高揚、医学及び医術の発達並びに公衆衛生の向上を図り、社会福祉を増進すること」 を目的に、医師の生涯研修に関する事項、地域医療の推進発展に関する事項、保険医療の充実に関する事項など、さまざまな活動・提言を行っています。現在の会員数は約16万5千人です。

日本医師会医学研究奨励賞(Medical Research Encouragement Prize of The Japan Medical Association)は、日本医師会会員で、毎年1回、基礎医学・社会医学・臨床医学を通じ、医学上将来性に富む研究を行っているものに授与される賞で、本年度小島教授が受賞しました。

概要

前立腺肥大症 は、50歳以上の約50%の中高年男性に発症する疾患で、排尿障害を引き起こします。 今日の超高齢化社会にあって、特に前立腺肥大症のようなQOL疾患に対しては、より効率的な治療を展開することが期待され、新たな“breakthrough”が求められています。 その実現のため私たちが着目しているのが、“個別化治療”と “創薬開発”です。

本研究は、前立腺肥大症に対する新たな治療アルゴリズムの構築をめざし、①遺伝子解析による薬剤応答性責任遺伝子の同定と発現機能解析によるエビデンスに基づく個別化治療の実現  ②網羅的遺伝子解析による新しい創薬開発 の2つを目的とした包括的研究です。 個別化治療の実現により、より効率的な高い臨床効果と副作用のリスクの軽減が期待され、理想的な治療法の確立が可能となることが予想されます。 また前立腺肥大症の細胞増殖機構を解明するとともに、前立腺肥大症の細胞増殖抑制を目標とするホルモン環境に影響しない新しい治療薬の開発につながると考えています。

(小島 祥敬)


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