学生との研究の面白さ
- 教授
- 矢吹 省司
- やぶき しょうじ
- 整形外科学、リハビリテーション医学、疼痛医学、脊椎脊髄外科
卒業研究で学生が2名私のところに配属になりました。「矢吹ゼミ」が立ち上がったわけです。これは医学部にはなかったシステムです。初めは何をすれば良いのかわからず、他の教員に色々教えてもらいました。最終的に卒業論文を書き上げるまで担当することが役割とのことでした。勝手がわからないので、まず学生2名に部屋に来てもらっていろんな話をしました。家族構成や親の職業など結構突っ込んで聞いてしまいました。私も素直に初めてゼミを持つことを話しました。これで少し馴染んだような気がしました(その後一緒にお酒を飲んでさらに馴染みました)。
どんな研究をするか、私が指導できる内容も含めて何度も話し合って、文献も色々読んでもらってテーマを決めることができました。研究なので倫理委員会への申請書の作成もやってもらいました(最終的には私が提出するのですが)。長期の実習が終わってから実際に研究がスタートしました。試行錯誤を繰り返し、何とかデータを集積できるようになると、私が計測に付く機会はそんなになくても、すごいスピードで研究が進みました(学生はそう感じていなかったかもしれませんが)。若いってすごい、学生同士の協力体制もすごいって感じました。データが揃ってきたら論文の作成です。初めて論文を書くので、どんなのが出てくるのかな、と不安と期待で待っていると予想以上の完成度でした(もちろん真っ赤になるほど直す必要はありましたが)。私の部屋でずーっと調べ物をしたり、論文を書いたり、時々わからないことを私に質問してくる学生を見ていると自然と笑みが出てくる感覚がありました。締め切り直前には23時過ぎまで学生と一緒の部屋で過ごすこともありました。流石に私にはきつかったですが、頑張っている様子を見るのは悪くなかったです。
こうしてできた論文が以下のものです。学生と一緒に考え、研究をし、論文作成を行うという初めての経験は私にはとても面白いものでした(学生はそう思ってないかもしれませんが)。今は新たな学生が配属になりました。また一緒に苦労しながら、楽しく研究をしていきたいと思っています。
