「陰性」の重み

臨床検査学科に入学すると、病気のシグナルとなる身体の変化を見つけ出す検査手法を学び、正確・迅速な臨床検査を行える人材を目指します。一方、実際に臨床検査技師となって臨床現場に出ると、異常を見つけ出すことだけではなく、「陰性」と報告する重みに気付きます。検査を受けて異常が見つからなかった患者さんは、健常人と判断されたり、経過観察の間隔が長くなったりします。本当は病気の徴候があったのに、見逃した、気がつかなかったは許されません。

医療では最新技術に目を奪われがちですが、患者さんに安心してもらえる質の高い医療を提供するためには、「陰性」という結果の信頼性を高める地道な努力がとても大切です。同時に、これは最も難しいことでもあります。

メッセージ一覧

ページの先頭へ戻る