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平成27年度 大学院学位記授与式 学長式辞  (平成27年9月28日)

   

ただ今学位記を授与された13名の諸君、誠におめでとうございます。
君達にとって、本学は掛け替えのない出会いの場となりました。
人生は出会いに尽きます。人生の意味は、側に居る人々との関わりの中で、喜びや共感を得て、明日を見出すことにあります。今までの、そしてこれからの出会いを大切にして下さい。

君達は大学を出て、それぞれの道を進まれることと思います。
プロフェッショナリズムとは、まず、目的に対する単純、強固な意志です。第二に、低い水準における満足感を拒否することです。第三に、栄光の陰の骨身を削る努力です。最後に、自らの努力無くして人生の果実を期待しないことです。
これからの日々、このプロの精神を、胸に刻んで歩んで行って下さい。

明確な目標を持っている限り、これからの人生、どんなに辛くても耐えられます。看護・医学に携わる人間として、どうなりたいのか、世の人々がどういう有り様を君達に求めているのかを、絶えず意識して下さい。その果てに、勁さ(つよさ)と優しさを持った看護や医療のプロの境地があります。

君達より、少し先を歩いている人間の経験から、君達に三つの言葉を贈ります。
一つは、「自ら枠を作らないこと」です。
今の研鑽の場には、自ら枠を作っているような雰囲気がありますが、人間は、自ら作った枠以上の能力を発揮できないものです。枠は作るものではなく、結果としてできるものなのです。

もう一つは、“悔しさ”、“無念”そして“挫折”を、生きていくバネにすることです。
劣等感こそが成長の鍵です。逆境は、努力できる原動力になります。努力できることも一つの才能です。悔しさ、無念、挫折を経験すると、他人の悔しさや無念さに思いが至ります。それが分かると、自分の言動は自ず(おのず)と懼れ(おそれ)を持ったものになる筈(はず)です。

最後に、「愚直なる継続」です。
何でもよいですから、毎日継続できるものを自らが決めて取り組んでみてください。これを実行するには鉄のような意志が必要です。「風を待っている軒下の風鈴」のような受け身の態度での研鑽(けんさん)は、自分の運命を他人の手に委(ゆだ)ねるようなものです。愚直なる継続は、一般人ができる最大の武器であり、大成する王道です。

終わりに、本学は、東日本大震災とそれに伴う原発事故により、県民を放射能による健康被害から護り(まもり)長期にわたって見守っていく、という新たな歴史的使命を負いました。
本学は、原発事故以来、県民の健康や医療を守る砦(とりで)となることを決意して、職員一丸となって第一線に立ち続けて来ました。
これからも、目の前にある課題に真摯に向き合い、ぶれることなく進んでいくつもりです。
是非、近い将来、皆さんが一人でも多く、本学の充実に貢献されることを期待しています。
本日は誠におめでとうございました。

 

 

平成27年 9月 28日
福島県立医科大学 学長  菊地 臣一


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