HOME > 大学紹介 > 国際交流 > 本学が台湾における原子力災害医療に関する研究会に参加

国際交流 International Exchange

本学が台湾における原子力災害医療に関する研究会に参加

2023年12月2日、本学国際担当副学長の山下俊一教授、医学部放射線災害医療学講座の長谷川有史主任教授、そして医療研究推進センターの稲野彰洋特任教授らは、台北市で開催されたJapan-Taiwan Radiation Emergency Responses Conferenceで、日本の原子力災害医療体制と福島の経験と課題についての講演を行い、さらに研修・訓練や診断・治療面に関する活発な意見交換を行ないました。

台湾側からは、Chang Gung Memorial Hospital (林口長庚記念病院)のChin Chuan Li(林志泉)主任救急救命医から台湾の緊急被ばく医療体制の現状と課題が報告され、National Taiwan University Hospital(国立台湾大学附属病院)のMing Tai Cheng(鄭銘泰)救命救急部長からは、原子力災害医療に関する具体的な研修や訓練の歴史的な報告から、個別の課題についても議論されました。
 さらにCheng Hsin General Hospital(振興病院)のWen Sheng Huang(黄文盛)教授から核医学の現状と先端医療の紹介があり、本学先端臨床研究センターとの新たな連携が期待されました。すでに放射線皮膚障害の治療薬候補としてLibo Pharma社のヒト遺伝子組換えIL-12製剤についての共同研究が進められていますが、本学からCompassionate use(人道上の緊急使用)の観点からその重要性をjRCT登録までの経緯と本学が有する放射線リスクの知見と合わせて報告されました。
 それをうけてCEOのHerny Liu(劉朝瀚)氏からは、IL12製剤の最新知見と治療応用への新たな可能性が報告され、総合討論では張武修先生の司会で、双方の課題解決に向けて今後の更なる連携強化が合意されました。

福島第一原子力発電所事故を受けて、世界のエネルギー政策の転換と脱炭素社会に向けた努力が重ねられています。本学では福島の経験と教訓を生かし、台湾との交流の輪を広げ、原子力関連産業の事故や放射線被ばく事案に対する医療面からの備えと教育・訓練、さらに被ばく患者への治療対応の改善に向けて国内外の関連機関との連携を強化する予定です。

写真

日本と台湾からの研究会講師陣らの集合写真
(左から)林志泉、鄭銘泰、山下俊一、張武修、謝牧謙、稲野彰洋、黄文盛、劉朝瀚、
村尾知彦、長谷川有史

事務担当 : 企画財務課 (企画担当)

電話 024-547-1013(直通)/ 内線:2253
FAX 024- 547−1991
Eメール
※ スパムメール防止のため一部全角表記しています

▲TOPへ