福島県立医科大学 研究成果情報

英国科学誌「Nature Cell Biology」掲載(令和5年3月13日)(2023-03-14)

STING signalling is terminated through ESCRT-dependent microautophagy of vesicles originating from recycling endosomes

STINGシグナルはリサイクリングエンドソームに由来する小胞がESCRTに依存したミクロオートファジーにより処理されることで終結する

和栗 聡(わぐり・さとし)
医学部 解剖・組織学講座 教授

植村 武文(うえむら・たけふみ)
医学部 解剖・組織学講座 准教授

        
研究グループ
Yoshihiko Kuchitsu, Kojiro Mukai, Rei Uematsu, Yuki Takaada, Ayumi Shinojima, Ruri Shindo, Tsumugi Shoji, Shiori Hamano, Emari Ogawa, Ryota Sato, Kensuke Miyake, Akihisa Kato, Yasushi Kawaguchi, Masahiko Nishitani-Isa, Kazushi Izawa, Ryuta Nishikomori, Takahiro Yasumi, Takehiro Suzuki, Naoshi Dohmae, Takefumi Uemura, Glen N. Barber, Hiroyuki Arai, Satoshi Waguri & Tomohiko Taguchi
(下線は本学研究者。S.W.はco-last author)

概要

論文掲載雑誌:「Nature Cell Biology」(令和5年3月13日)


小胞体に存在するSTINGは、DNAウイルス感染防御に必要なタンパク質です。DNAウイルスに感染するとSTINGはゴルジ体へ移動し、自然免疫シグナルを活性化することがわかっていました。しかし、活性化したシグナルがどのように終結するのかはわかっていませんでした。本学、解剖・組織学講座の植村武文准教授と和栗聡教授は、東北大学大学院生命科学研究科の朽津芳彦研究員、田口友彦教授のグループと共に、活性化したSTINGがリソソームによって直接取り込まれて分解を受けることでシグナルが終結することを明らかにしました。本研究は、炎症性疾患・神経変性疾患の発症機序の理解、および治療薬の開発につながる成果であり、医学・薬学分野への展開が期待できます。


連絡先

公立大学法人福島県立医科大学 医学部 解剖・組織学講座

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