福島県立医科大学 研究成果情報

第43回日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会総会 Young Investigator Award (Case Report) 若手奨励優秀賞(令和5年10月受賞)(2023-12-19)

低用量ステロイドで肺病変が改善した肺サルコイドーシスの一例

渡邉 菜摘 (わたなべ・なつみ)
呼吸器内科学講座 助手
        
研究グループ
渡邉菜摘、谷野功典、二階堂雄文、佐藤佑樹、東川隆一、河俣貴也、福原奈緒子、王新涛、柴田陽光

今回の受賞について

第43回日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会総会


 サルコイドーシスや肺結核、非結核性抗酸菌症などの肉芽腫性疾患を研究し、その進歩・普及を図る目的で組織された学会です。本学会は、肉芽腫性疾患研究のさらなる進歩のために年1回全国学会を開催しています。

賞について


 YIA (Case Report) 優秀演題賞とは、当日発表した演題 (Case Report) の中から発表内容や質疑応答について選考委員の審査を受けて授与されるYoung Investigator Awardです。

概要

 64歳女性の肺サルコイドーシス患者の過観察中に咳嗽の増加、肺野病変の進行、呼吸機能の悪化など病状悪化を認めたためプレドニゾロン10 mg/日の低用量で治療を開始。治療開始後、肺野陰影は著明に改善し、ステロイド治療は1年1か月後に終了したが、その後の病状再燃は認めなかった。肺サルコイドーシスに対する低用量ステロイド治療の適応や効果については国内外のガイドラインに記載はあるものの明確になっていないが、今回の症例報告によって有症状だが病状が軽度な慢性進行例に対して考慮できる可能性を示した。


関連サイト

連絡先

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