
- 右田 清志(みぎた・きよし)
- 医学部 リウマチ膠原病内科学講座 教授

- 松本 聖生(まつもと・はるき)
- 医学部 リウマチ膠原病内科学講座 臨床研修医
- 研究グループ
- 松本聖生, 佐藤秀三, 藤田雄也, 古谷(屋代)牧子, 松岡直紀, 浅野智之, 小林浩子, 渡辺浩志, 右田清志
概要
論文掲載雑誌:「Internal Medicine」(10月17日にOnline掲載)
抗MDA-5抗体は通常、急速進行性間質性肺炎を合併する無筋症性皮膚筋炎で高頻度に検出される(しばしば予後不良である)。しかし、皮膚筋炎以外の他の膠原病において、抗MDA-5抗体が陽性になることはほとんどない。今回、我々は筋炎のない抗MDA-5抗体陽性の難治性間質性肺炎を合併した関節リウマチの一例を経験したので報告する。患者は経過中に筋症状や皮膚症状を呈さなかったが、血清学的検査にて抗MDA-5抗体が陽性であった。間質性肺炎は難治性であり再燃もあったが、ステロイドパルス療法、プレドニゾロン内服とタクロリムス内服による治療を行い症状の改善を認めた。以上のように、抗MDA-5抗体陽性の間質性肺炎が皮膚筋炎以外の疾患(本例は関節リウマチ)などでも起こりうる。今後さらなる症例の集積が必要と考えられた。
連絡先
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