福島県立医科大学 研究成果情報

第25回日本排尿機能学会 平成30年度河邉賞(平成30年9月受賞)(2018-11-15)

Complement activation mechanism activated by autoantigen recognition during growth of benign prostatic hyperplasia

前立腺肥大症増殖過程における自己抗原認識を介した補体活性化機序の解明

秦 淳也 (はた・じゅんや)
医学部 泌尿器科学講座 病院助手
        

今回の受賞について

日本排尿機能学会


 日本排尿機能学会は昭和48年に神経因性膀胱研究会として発足して以来、32年間に渡り下部尿路(膀胱および尿道)機能障害の問題に取り組んできた学会です。平成30年6月末現在、会員数は1,652名になり、泌尿器科だけでなく神経内科、産婦人科、リハビリ科、看護学科、生理学、薬理学、薬学などの各領域からエキスパートが参加している学際的な学術団体です

河邉賞について


 「下部尿路機能に関する基礎・臨床研究分野における若手研究者が研究成果を海外へ発信することを支援すること」を目的として設立された賞です。

概要

 今回私が受賞した研究内容は、大学院在学時に進めた研究です。前立腺肥大症は、前立腺肥大により様々な下部尿路症状(頻尿、尿勢低下など)をきたし、高齢男性のQOLを著しく損なう疾患です。しかしながら、その発症機序については未だ解明されていません。私たちは先行研究の結果をもとに、前立腺肥大症の増殖過程において補体活性化が関与することを本研究の中で証明しました。また中でも補体の古典的経路活性化が先行して起こっており、その活性化に自己抗原による抗原-抗体反応が関与している可能性を見出しました。今回私は、この研究内容を8月にアメリカのフィアデルフィアで開催されたInternational Continence Society 2019で発表し、平成30年度河邉賞を受賞しました。


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