福島県立医科大学 研究成果情報

第38回 日本肥満学会 肥満症学「適塾」Award(2017-10-10)

早食いにより糖尿病発症は増加する

工藤 明宏 (どう・あきひろ)
医学部 糖尿病内分泌代謝内科学講座 講師
        
研究グループ
工藤明宏、 島袋充生、「特定健診による個人リスク評価に基づく保健指導と連結した効果的なCKD地域医療連携システムの制度設計」グループ

今回の受賞について

【 日本肥満学会 】
本学会は1980年に設立されました。肥満症に対する基礎的及び臨床的研究の一層の充実を図るとともに、肥満に対する正しい理解を医師、コメディカル、一般市民に普及するため、広報・啓発活動にも力を入れています。2012年より肥満症専門医、および生活習慣病改善指導士の認定制度が開始されています。
【 賞について 】
日本肥満学会の独創・進取の精神を基に、次の世界への発信に向けて、「これはすごい、おもしろい! 」と思える肥満症に関する基礎.臨床研究、チーム医療の取り組みなど、幅広い職種から第38回大会長が決定したものです。

概要

食行動と糖尿病新規発症に関する検証は少ない。我々は、特定検診受診者の食行動と糖尿病新規発症の関係を調べた。 2008年の特定健診受診者から非糖尿病者197,825人を抽出し、食行動に関わる特定健診問診票項目の糖尿病新規発症リスクを、多因子で調整したロジステイック回帰分析で求めた。 2011年までの間に、7,032人(3.6%)が新規に糖尿病を発症した。糖尿病新規発症の調整オッズ比(95%信頼区間)は、早食い1.10(p=<0.01, 1.04-1.17)で有意であった。就寝前の夕食、夕食後の間食、朝食抜きの3項目は有意でなかった。 早食いにより糖尿病発症オッズ比が上昇することを大規模臨床試験において初めて示した。

(工藤明宏)


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連絡先

立大学法人福島県立医科大学 医学部 糖尿病内分泌代謝内科学講座 講師 工藤明宏
電話 024-547-1305、6366 / FAX 024-547-1311
講座ホームページ http://fmudem.fmu.ac.jp/
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