8月5日(土)、学術委員会主催にて、パネルディスカッション「学部開設から25年の歩み―臨床で見つけた実践と研究の種を育む―」が開催されました。会場は8号館N301講義室、47名の方の参加がありました。1期生の方、県外在住の方、子供さんを抱っこしての参加もあり、学部開設から25年が経ったことを感じました。
パネリストには、初代学部長の中山洋子名誉教授、髙橋香子看護学研究科長、看護学部1期生の湯田満希氏(虎の門病院師長)、7期生の菅野秀氏(訪問看護ステーションドレミファ管理者)、佐藤冨美子特命教授、の5名の方をお迎えしました。
中山氏は、冒頭で看護学の独自性についてお話くださいました。「看護学は人間科学」、「何故看護学部を開設する必要があるのか」について、看護学部開設までの経緯、2006年の法人化に伴う変化、附属病院との協働に向けた活動などをとりあげながら、当時の写真と共にご講演くださいました。
髙橋氏は、「看護学部vision2018」策定の背景、アクションプランの内容、福島看護モデル検討部会や各委員会を中心とした活動状況、策定から5年を経過した現在の看護学部の発展と今後の目標についてご講演くださいました。
佐藤氏は、学部開設より福島県人として本学部の発展を見守り支援してきた経緯についてお話くださいました。看護学部と臨床現場との協働の大切さ、学部開設から25年を経た現在、本学部と附属病院の関係の深まりを実感されている事を具体的な場面を提示しながらご講演くださいました。
湯田氏は、大学時代を振り返りながら、グループワークの授業が印象的だった事、この経験が、傾聴する、考える、まとめる、伝える、共有する力を培う機会となり、現在の看護職者としての自分を支えている事をご講演くださいました。
菅野氏は、入学当初を振り返り、「看護は実践の科学でありアートである」、「看護師は自律した専門職である」という考え方に衝撃を受けた事、看護師経験を経て研究科へ進学、緩和ケアと出会い看護の本質を再認識した事、その経験が現在の活動へとつながっている事をご講演くださいました。
講演の後は、本学部の発展に向けて会場との意見交換を行いました。本学部は、昨年度より学内看護学会の設立に向けた議論を行っていますが、設立が拓く可能性と課題について意見が交換されました。そして何よりも、大学が卒業生と連携できる機会や卒業生同士が交流できる場を設けることの大切さを確認した時間となりました。
