2020年
福島ESD ハンズオンセミナー2020
2020年11月21日(土)に郡山市の「ふくしま医療機器開発支援センター」にて,昨年に続いて,生体ブタを用いたESDハンズオンセミナーを開催させていただきました.講師を,内視鏡診療部の部長の引地と副部長の中村が,濱田晃市先生(総合南東北福島病院 消化器内科),根本大樹先生(福島県立医科大学会津医療センター 小腸・大腸・肛門科学講座)と共に担当致しました.コロナ禍の状況のなかで,いろいろと議論を重ねた上で,福島県のご支援があって開催することができました.
今回も福島県内の病院で勤務をしている10名の若手医師に受講していただき,各自35分×2回の生体ブタでのトレーニングのほか,切除胃を用いたトレーニングも行いました.生体ブタを使用できる手術トレーニング施設は日本では限られており,若手医師にとって大変貴重な機会になったと思います.また,講師陣も,福島県の消化器内視鏡治療の次代を担う若手医師の成長を感じると共に,このようなセミナーを開くことの意義を再確認できた機会になりました.
この場をお借りしまして,講師や受講者の皆様,ご参加いただきました企業の皆様,そして,大変充実した時間をご提供くださった福島県ならびにセンターの関係者の皆様に深く感謝申し上げます.
JDDW2020 KOBE (第28回 日本消化器関連学会週間)
2020年11月5日(木)から7日(日)まで,神戸コンベンションセンターにおいて,JDDW2020が開催されました。今回,COVID-19の国内における感染状況をふまえ,会場での発表とオンラインでの発表の選択をできるハイブリッド形式での開催となりました。
内視鏡診療部では,部長の引地拓人以下,副部長の中村純と助手の橋本陽が口演の演者として参加し,助手の加藤恒孝が紙上発表をしました。
引地は,サテライトシンポジウムにて,「上部消化管出血に対する内視鏡治療のコツ~さあ,どうする?こんな症例の次の一手~」を講演しました。
中村は,パネルディスカッション「死亡数減少を目指した胃がん内視鏡検診のエビデンス(経鼻内視鏡も含めて)」において,「福島市胃がん内視鏡検診の発見胃癌からみた問題点と精度管理の必要性」を発表しました。
橋本は,ワークショップ「上部消化管ガイドラインを検証する」において,FIGHT-Japan study groupの研究である「早期胃癌ESD後の再出血リスクに関する検討-多施設共同後方視的研究-」を発表したほか,一般演題「ESDを施行された脈管侵襲陽性の粘膜内胃癌の臨床的特徴と予後」を紙上発表しました。
加藤は,一般演題「化学放射線療法後の異時性食道癌に対するESDの検討」を紙上発表しました。
また,内視鏡診療部関連の発表として,消化器内科の助教の髙住美香が一般演題で「上部消化管粘膜下腫瘍のEUS-FNAにおける穿刺針内生理食塩液充満法と従来法の比較試験」を紙上発表し,この演題は,日本消化器内視鏡学会の「若手奨励賞若手」を受賞しました。
ハイブリッド形式となった本学会ですが,今回は引地が現地参加をしました。COVID-19パンデミックが収束しない現状では,しばらくはハイブリッド形式が続くと思います。しかし,現地参加で得られる臨場感や他施設の先生方との情報交換できるメリットは大きいと感じた学会でもありました。
第99回日本消化器内視鏡学会総会
2020年9月2日(水),3日(木)に,国立京都国際会館で第99回日本消化器内視鏡学会が開催されました。本来は5月での開催予定でしたが,COVID-19の国内における感染状況をふまえ延期となった上に,会場での発表とオンラインでの発表を選択できるハイブリッド形式での開催となりました。
内視鏡診療部からは,副部長の中村純が演者で参加し,部長の引地拓人と助手の橋本陽が紙上発表をしました。
中村は,ワークショップ「胃内視鏡検診の成果と課題」において「福島市の対策型胃がん検診における内視鏡発見胃癌の特徴」を発表しました。
引地は,日本消化器内視鏡技師会との合同ワークショップ「進化し続ける内視鏡診療に対するチーム医療の挑戦―教育・安全管理の側面から―」において「アンケート調査からみた消化管内視鏡診療に関わるメディカルスタッフの業務の現状」を発表しました。
橋本は,一般演題「表在型十二指腸非乳頭部上皮性腫瘍に対するUnderwater EMRの現状」を発表しました。
オンラインで発表する機会が増えていますが,このような機会を大事にて発信していくことが重要だと感じた学会でした。
第27回日本門脈圧亢進症学会総会
2020年10月28日から11月18日にかけて,新型コロナウイルス感染拡大の影響で,完全オンライン形式で第27回日本門脈圧亢進症学会総会が開催されました(本来は,9月10日~11日まで,福岡市での開催予定でした)。
内視鏡診療部から,副部長の中村純と助手の加藤恒孝が発表致しました。
中村は,ビデオワークショップ3「内視鏡領域(組織接着剤)- 私はこうしている-」にて「胃静脈瘤治療における内視鏡的組織接着剤注入法(HA/EO併用法)の実際とコツ」(司会が部長の引地拓人の予定でした),プレナリーセッション「ビデオ・オリンピック2020 各支部対抗戦」にて「胃静脈瘤予防例に対するヒストアクリル注入法の極意」を発表しました。 加藤は,要望演題で「門脈圧亢進症の超音波診断食道静脈瘤に対するゼリー充填法を用いたEUS」を発表しました。
そのほか,消化器内科から高木忠之が「EHOを合併した膵癌術後再発十二指腸静脈瘤の1例」,小橋亮一郎が「抗血栓薬服用者における食道静脈瘤の内視鏡治療時の周術期マネージメントの現状と課題」,持丸友昭が「食道静脈瘤に合併した食道癌に対するESDの検討」で発表しました。
現地(福岡市)での発表は叶いませんでしたが,オンデマンドで,ある程度の期間,すべての演題の視聴をできる点がオンライン開催の利点だと感じました。
令和2年度前期学位授与式
2020年9月30日(金)、光が丘会館にて、令和2年度前期学位授与式が行われ、内視鏡診療部に所属されていた菊地眸先生(現在、消化器内科学講座大学院研究生)が、博士(医学)の学位を授与されました。菊地先生、おめでとうございます。
第40回福島県食道癌胃癌研究会
2020年9月26日(土)に,消化管外科の河野浩二教授と部長の引地拓人が代表世話人、副部長の中村純が事務局として、第40回福島県食道癌胃癌研究会が、コラッセふくしま会場とオンラインとのハイブリッド形式で開催されました(一般演題とミニレクチャーの司会と演者のみが会場に集まる形)。オンラインでの参加者が多く、チャットでの質問も多数あり、平常通りとは言わないまでもそれに近い議論をできたように思います。なお、不慣れな開催形式であったため、改善すべき点が何点かありましたが、今後に生かせればと思います。
POEM(経口内視鏡的筋層切開術)in 総合大雄会病院
2020年8月25日(火),26日(水)に愛知県一宮市にある総合大雄会病院にて,講師として内視鏡診療部 副部長の中村純が招聘され,POEM(経口内視鏡的筋層切開術)を行いました。前回の研修会に引き続き,大雄会の消化器内科統括部長・内視鏡センター長の松山恭士医師をはじめとする消化器内科の先生方,また外科の先生方にも参加,見学していただきました。POEM術後の経過も良好で,症状の改善が得られていると報告を受けています。
低侵襲で非常に効果の高い内視鏡治療であるPOEMを知っていただく良い機会となりました。
POEM(経口内視鏡的筋層切開術)の研修会
2020年7月14日(火),愛知県一宮市にある総合大雄会病院内視鏡センターにて,POEM(経口内視鏡的筋層切開術)の研修会が開催されました。講師として内視鏡診療部 副部長の中村純が招聘され,食道アカラシアの診断と治療について指導を行いました。研修には大雄会の消化器内科統括部長・内視鏡センター長の松山恭士医師をはじめ,4名の医師,看護師,技師の方にも参加していただきました。
令和2年度前期学位論文審査会発表会
2020年7月10日(金)、第1臨床講義室において、令和2年度前期学位論文審査会発表会が開催され、10名の先生の発表がありました。
この中で、2年前まで内視鏡診療部に所属されていた菊地眸先生(現在、消化器内科学講座大学院研究生)が、「L-メントールによる早期胃癌の内視鏡的な明瞭化の上乗せ効果:色差による検証」を発表しました。この研究は、Digestion誌に掲載が決定しており、今後は、加藤恒孝先生の研究テーマに引き継がれることになっています。
菊地先生のほかに、消化器内科学講座大学院研究生の浅間宏之先生やリウマチ膠原病内科学講座大学院生の古谷(屋代)牧子先生も発表されました。
第164回 日本消化器内視鏡学会東北支部例会 / 第208回 日本消化器病学会東北支部例会
2020年1月31日(金)と2月1日(土)に,フォレスト仙台(仙台市)において,第164回消化器病学会東北支部例会,第208回 消化器内視鏡学会東北支部例会が合同で開催されました. 内視鏡診療部から,部長の引地拓人以下,中村純副部長,橋本陽助手が座長,演者として参加しました.
引地は,日本消化器内視鏡学会東北支部の幹事ならびに両学会の支部評議員,合同シンポジウム「低侵襲検査・治療(消化管)」の座長として参加しました.中村は,両学会の支部評議員として参加し,一般演題で「POEMで治療しえた憩室合併食道アカラシアの1例」を発表,また一般演題の座長を務めました.橋本は,合同シンポジウム「低侵襲検査・治療(消化管)」において「胃・十二指腸に対するLECSの現状」を発表しました.
特別企画I,IIまたプレナリーセッションで優秀賞を受賞した和田先生,佐藤先生,菅谷先生,おめでとうございます。