未来の医療を支える研究マインド
- 教授
- 三輪 建太
- みわ けんた
- 核医学、放射線技術学
保健科学は、人々の健康を守り、支えるための学問です。病気の予防から診断、治療、リハビリテーションまで幅広い領域を対象とし、人々の健康と生活の質の向上を目指しています。保健科学は比較的新しい学問分野であり、医療技術や社会環境の変化とともに発展を続けています。保健・医療の現場には、いまだ解決されていない課題が数多くあります。その課題を研究によって解決し、新しい知見を生み出すことが、未来の医療の発展につながります。
私が診療放射線技師として臨床に勤務していた頃、所属していた核医学部門の部長は、ミーティングのたびにこう話されていました。「目の前の患者さんのために、臨床で汗をかこう。そして、将来の患者さんのために研究にも取り組もう。」この言葉は、今でも私の教育・研究の原点です。目の前の患者さんに最善の医療を提供することはもちろん大切です。しかし、それと同じくらい大切なのが、臨床で生まれた疑問を研究によって解決し、その成果を未来の患者さんへ還元することです。私は、この二つは決して別々のものではないと考えています。
私は、学生の皆さんに「研究マインド」を身につけてほしいと考えています。研究マインドとは、「なぜだろう」「もっと良い方法はないだろうか」と問い続ける姿勢です。この姿勢は研究者だけでなく、より良い医療を目指す保健医療専門職に求められる大切な資質です。小さな疑問を大切にし、自分で考え、挑戦することが、新しい医療を創る第一歩になります。
保健科学部では3, 4年次に卒業研究を実施し、研究活動を通して論理的思考力や課題解決能力を養います。また、2025年4月には大学院保健科学研究科修士課程を開設し、学部から大学院まで一貫して研究に取り組める教育・研究体制を整えました。私の研究室では、核医学や医療画像解析をはじめとする最先端の研究に学生も参加し、国内外の学会で成果を発表しています(写真1)。福島から世界へ研究成果を発信し、その成果を地域医療へ還元することも私たちの使命です。
目の前の患者さんに最善を尽くし、将来の患者さんのために研究に取り組む。この二つを実践できる高度保健医療専門職を育てることが、私の願いです。福島県立医科大学保健科学部で研究マインドを身につけ、新しい医療を創造し、福島から世界へ発信する第一歩を踏み出してみませんか。
写真1:放射線分野国内最大級の学会に参加した三輪研究室メンバー。学生も研究成果を発表し、多くの賞を受賞しました。