福島国際研究教育機構(F-REI:エフレイ)
- 教授
- 三輪 建太
- みわ けんた
- 核医学、放射線技術学
みなさんはF-REIを知っていますか?
F-REIは、福島県浜通り地域に拠点を置く福島国際研究教育機構のことです。ここには、福島ならではの研究開発や、福島にしかない実証フィールドなど、福島という地に魅力を感じた研究者や起業家たちが集い、イノベーションの創出に向けて、世界トップレベルの研究に取り組む場をつくろうとしています。F-REIは、福島をはじめ東北地域の復興に向けた夢や希望を実現するために設立されました。「研究開発」「産業化」「人材育成」「司令塔」という4つの機能をあわせ持ち、特に、福島の強みを生かせる5つの研究分野を基本に研究開発を進めています。その5つとは、ロボット、農林水産業、エネルギー、放射線科学・創薬医療分野、そして原子力災害に関するデータや知見の集積・発信です。
私はこのうち、放射線科学・創薬医療分野における委託研究「RIで標識した診断・治療薬に関する研究開発」に携わり、核医学治療に関わる専門人材の育成・確保を担当する実施責任者を務めています。私の研究室に所属する診療放射線科学科の卒業研究生や大学院生もこのプロジェクトに加わり、研究活動と並行して人材育成を進めています。2025年3月には、F-REIの支援を受けて当該学生たちとともにドイツとポーランドを訪問し、世界をリードする施設での核医学治療の現場を視察するとともに、共同研究の成果を報告し合いました(写真1)。
F-REIが発足してから2年が経過しました(写真2)。現在は外部委託による研究が中心ですが、2030年末を目標に、浜通り地域の浪江町西側にF-REI専用施設の整備が計画されています。将来、本学の卒業生が大学生活で培った経験を活かし、F-REIの研究者として世界に羽ばたき、福島・東北の発展に貢献してくれることを願っています!
