寝る前のスマホ

臨床検査学科では4年生(ゼミによっては3年生から)になると卒業研究に取り組みます。臨床生理学分野ゼミのテーマの1つとして、“大学生の睡眠に関する問題”について、睡眠脳波などを活用しながら、当学科の平田先生を中心にゼミ生のみんなと取り組んでいます。この場を借りて、アンケート、脳波計、睡眠アプリなどの研究にご協力頂いているみなさんにお礼申し上げます。この研究の中で、大学生の約半数に睡眠障害を認め、睡眠障害に関わる生活習慣の問題点なども徐々に分かってきました。

分かっていながら改善が難しいと思われるのが、寝る前のスマホ使用問題です。ブルーライトは体内時計の調節を乱し、睡眠覚醒リズムの障害をきたす可能性があります。また、SNS、サブスク、YouTubeなど魅力的なコンテンツがいつでも利用可能で、光や音、内容も様々な刺激にあふれていて、睡眠や心の平穏を悪化させる可能性があります。情報化社会の現代では、大量の情報が洪水のように押し寄せてきます。中には自分にとってどうでもよかったり、真偽が疑わしかったり、不安を搔き立てられるものも少なくないかと思います。そのような情報に埋もれて、大切な睡眠時間を失い、心と体のエネルギーが消費されてしまいます。寝る時に限らず、スマホや情報に依存しすぎているとちょっとでもネットがつながらないだけで不安でそわそわしてしまう方もいるのではないでしょうか。時にはキャンプや旅先などで情報の遮断された環境に身を置くことも重要なのかもしれません。日々の生活では、せめて寝る前くらいはスマホを遠ざけて、目を閉じ、耳をふさぎ、情報をシャットアウトすることが良い睡眠や心の平穏に欠かせないものと思います。

学生や受験生のみなさんにも、寝る前くらいスマホを遠ざけて、平穏な睡眠をとって頂きたいと思います。といいながら、私自身は老眼の影響でスマホではなく、スマートTVでTVerなどをついつい見てしまいます。寝る前に見た映像やメールに関する内容が夢に出てきたりするので、せめて明るく笑えたり微笑ましい内容をみようと心がけています。

寝る前にスマホを見ている男の子が、疲れて寝落ちしているイラスト。

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