よい睡眠をとりましょう!

睡眠は身体の疲労回復と修復機能に大きな役割をもちます。人の睡眠にはレム(rapid eye movement: REM)睡眠とノンレム睡眠があり、レム睡眠では骨格筋の筋トーヌスは抑制され、骨格筋を休め、ノンレム睡眠では、主に脳を休め、記憶の強化や嫌な記憶の消去が行われます。通常、入眠初期にノンレム睡眠となり、一晩の睡眠中に、1周期約90分間でノンレム睡眠とレム睡眠を4-5回繰り返します。特に最初のノンレム睡眠にあたる90分間は、『黄金の90分』とも呼ばれ、成長ホルモンの分泌が最大となり、身体の疲労回復や修復に働くとともに、アンチエイジング、自律神経調節なども行われ、成長・記憶・美容・精神衛生など多面的な回復にも関与します。一方、睡眠不足や不眠症による交感神経系の緊張や、視床下部―下垂体―副腎皮質系の亢進は、高血圧、糖尿病や心血管疾患の発症につながる場合もあります。
睡眠衛生に関して、厚生労働省精神・神経疾患研究委託費 睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班 平成13年度報告書「睡眠障害対処12の指針」が公表されていますのでいくつかご紹介します。1) 規則正しい食事や運動習慣を心がけましょう、 2) 同じ時刻に起床しましょう(早寝早起きではなく、早起きが早寝に通じます)、3) 起床後にまず朝の日光を浴びましょう、逆に夜間の照明やスマートフォンなどを避けましょう、4)就床前4時間のカフェイン摂取、1時間前の喫煙などの刺激物を避け、寝る前にはぬるめの入浴を行うなど自分なりのリラックス方法をもちましょう、5) 昼寝をするなら15時前の20-30分ほどとしましょう、6) 寝酒は不眠のもとになります、7) 日中の眠気が強いとき、激しいいびき、無呼吸などを認める場合は医療機関への受診を考慮してください。
受験生や学生の方もよい睡眠をとり、充実した日常をお過ごしください。

医療用の白衣を着た男性が、青い背景の前で微笑んでいる写真。

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