生理検査
- 教授
- 義久 精臣
- よしひさ あきおみ
- 臨床生理検査学、内科学(一般内科、循環器、消化器、呼吸器)
私は本学部では、「生理検査」を主に担当しています。臨床検査は「検体検査」と「生理検査」に大別され、「検体検査」では採取した血液や尿・組織などの検体を対象に検査を行い、「生理検査」では、直接対象者から、臓器の形態や機能に関する生体情報を収集します。生理検査を細分化すると100弱もの種類がありますが、代表的な検査として、心電図・脳波・筋電図などの電気生理学的な検査、腹部・心臓・血管・甲状腺・乳腺などの様々な臓器を評価するエコー検査、呼吸機能や聴力検査などのように流量や流速・音圧などに関する検査などがあります。生理検査は、現場に患者さんがいて、その場で結果が出るなどの特徴があります。エコーや電気生理学的検査など、患者さんの変化をリアルタイムで観察できる点は非常に魅力的です。しかし、患者さんの不安を減らし安全に良い検査を行うためには、適切なコミュニケーションや臨機応変な対応が重要です。声掛け1つの違いで、検査ができなかったり、不安が高まったり、結果に大きく影響したりします。その為、正しい検査が実施できているかを常に確認しながら、適宜お声かけしながら患者さんと共同で検査を進めて行きます。
本校の入校時期(2024年春)、本学部(4年生大学)の一期生・最上級生である3年生は進路について、臨床へ進むか、進学するか、研究するか、メーカーなどへ勤務するか、自分が好きなのは検体検査系か生理検査系かなど、様々な選択肢の中で真剣に悩んでいます。検体検査も生理検査もどちらも重要で土台の部分はバランスよく修得してもらいたいですし、どちらの分野でもコミュニケーションは重要です。3年生を見ていると、授業や実習を通じて医療に関する知識や技術は向上しています。また、保健科学部内、医学部や看護学部を含む学内外の友人との関わり、部活やアルバイトなどの課外活動や社会経験を通して、コミュニケーション能力や現場での対応力が向上し、みんな逞しくなったな、将来様々な分野で活躍できるなと確信しています。来春、臨床検査はもちろん、理学・作業・放射を含む本学部卒業生が希望する進路へ羽ばたけるよう祈念しています。
高校生のみなさん、興味があれば、オープンキャンパスなどで本学を見学ください。百聞は一見に如かずです。人と接する仕事が好きな人、黙々と着実に進める仕事や研究が好きな人、色んな適性のある方が興味を持って頂ければ嬉しく思います。