病理と顕微鏡

はじめまして。臨床検査学科の宇月美和と申します。出身は千円札でおなじみの野口英世博士と同じ猪苗代町です。野口博士は顕微鏡で感染症の研究をし、病理学で学位を取得されましたが、私の専門も病理学です。小学校に入る前から名前を知っていたお医者さんが野口博士だったため、「お医者さん=顕微鏡で研究している人」というイメージが私の中にはありました。貯金して買った小学時代の一番大きな買い物はオリンパスの顕微鏡でした(この顕微鏡は医学生〜大学院生時代の自宅学習に活躍しました)。医学部を卒業後に病理の大学院に進むことを臨床科の先生方に伝えると「そうか、宇月さんはお医者さんにはならないのかぁ」と言われましたが、病理医も患者さんの病気を診断し、臨床に関わる重要な専門医の一つです。通常の病理組織診断、細胞診断、剖検の他に、最近ではがんゲノム医療など、多くの分野で臨床医学に関わっています。そして、その業務を共に行うのが臨床検査技師です。また、顕微鏡も野口博士が使っていた単眼の顕微鏡から様々な種類の顕微鏡が目的に応じて幅広く開発され、現在ではデジタル(バーチャル)スライドのように、パソコン画面で観察できるタイプの顕微鏡も使われています。これからも新しい技術が開発されるのが楽しみです。

宇月 美和教授

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