作業療法学領域

概要紹介
人は作業的存在であり、日々の作業は健康や生活の豊かさと深く関係しています。作業療法学領域では、人の「生活機能」である「心身機能」と「活動・参加」に焦点をあて、心身機能と作業との関連や心身機能障害が作業に与える影響、心身機能や活動・参加の回復に向けた作業療法の効果に関する研究を行っています。具体的内容としては、脳卒中や認知症患者などの心身機能と生活機能との関連、日常生活活動の自立に必要な心身機能の水準、高齢者における生活機能と介護予防等の関連要因、発達の困難さを抱える生徒に対する学校作業療法の効果などです。
作業療法学領域では、高度な知識と科学的思考を身につけ、研究・教育・臨床等の場において、主体的に研究を進めていくことが出来る人材を養成するとともに、人の「生活機能」を探求し,その課題解決のための先進的アプローチを模索する能力を養います。
研究科教員紹介
五百川 和明(いおかわ かずあき) 教授 修士課程
最近の研究課題
- 脳卒中患者の日常生活活動および手段的日常生活活動に関する研究
- 地域在住高齢者における手指機能と生活機能に関する研究
- 脳卒中後うつ改善のための大脳神経活動に基づいた化粧療法プログラムの開発と効果検証
研究指導内容
脳血管障害者の機能的予後予測や日常生活活動への影響要因、高齢者の生活機能に関連する要因について研究指導を行う。

林 博史(はやし ひろし) 教授 修士課程
最近の研究課題
- 地域在住高齢者を対象としたeスポーツの効果
- 高齢者のパーソナリティ特性と認知機能との関連
- 認知症の進行に影響する重症化因子と進行予防への効果的な介入方法
研究指導内容
地域在住高齢者のパーソナリティや余暇活動などの生活スタイルと認知機能低下との関連、また、臨床における認知症進行抑制のための効果的な介入法について研究指導を行う。

倉澤 茂樹(くらさわ しげき) 教授 修士課程
最近の研究課題
- 学校教育における作業療法士と教職員との連携協業
- 学校作業療法の社会実装
- ライフステージにおける神経発達症に対する支援
研究指導内容
神経発達症の障害特性と各ライフステージにおける発達課題、治療・支援技術に関する研究指導を行う。

曽根 稔雅(そね としまさ) 教授 修士課程
最近の研究課題
- 高齢者における心理社会的要因の重要性:生きがい、社会参加、孤立・孤独が健康に与える影響の探求
- 要介護者とその家族の健康影響:新たなケアモデルの検討
- エビデンスに基づく高齢者支援策の開発:研究成果の実践的応用
- 疫学的手法を用いた臨床研究の支援:研究デザインや統計解析を含む全般的なサポート
研究指導内容
高齢者および家族介護者において心理社会的要因が健康(生活機能、要介護、死亡)に及ぼす影響について研究指導を行う。

澄川 幸志(すみがわ こうし) 准教授 修士課程
最近の研究課題
- 作業活動中の生理学・心理学的指標の変化に関する研究
- 転倒に関する研究
- 作業活動中の視線の動きに関する研究
- 障がい者スポーツに関する研究
研究指導内容
作業活動を用いた介入や作業活動を行う際の環境面が身体機能や心理的側面に与える影響について研究指導を行う。

藤田 貴昭(ふじた たかあき) 准教授 修士課程
最近の研究課題
- 脳卒中患者や大腿骨折患者の日常生活活動の改善と関連する因子の探索
- 脳卒中患者の麻痺側上肢機能の改善と関連する因子の探索
- カットオフ値や機械学習モデルを用いた予後予測モデルの開発
研究指導内容
脳血管障害や股関節骨折の日常生活活動に関する、自立に必要な機能水準の算出や予後予測モデルの開発について研究指導を行う。
