全国の女性医師の割合はおよそ2割を占めており、年々増加傾向にあります。しかし、女性医師が就業している率は、医学部卒業後から年が経つにつれて減少するといわれています。一方で、卒業後11年(概ね36歳)頃に就業率が最も低値となった後、再び回復していくといったデータもあります。
 循環器内科は内科系の中でも女性医師がまだまだ少なく、以下に挙げた理由などから大変といった印象を持たれています。
「夜間緊急呼び出しや循環器輪番当直」
「カテーテル検査などの放射線検査が多い」
「病棟急変対応やICU管理」
「基礎研究にも興味があるが、忙しい診療の間で実験やデータ解析などできるのか」


 私たちの医局では、皆さんが望むスキルアップコースを分野ごと個別に対応しています。実際にカテーテル検査には入らず、心電図や心エコー検査に専念している方もいますし、すべてを要領よくこなしながら、基礎研究を継続しアカデミアの分野で活躍している方もいます。  


 また、循環器内科の忙しさに日々追われている間に、女性として恋愛や結婚、出産や育児などの大切なライフイベントを取り逃してしまうのではないかと不安に思う方もいるかもしれません。そして、今度は出産育児のために一度現場を離れてしまうと、以下の理由などから復職しにくいのではと心配になる方もいると思います。

「育児をしながらでは忙しい男性医師と働きにくい」
「感覚が鈍ってしまい、診療の現場に戻れるか不安」
「子育て中では学位取得や研究はあきらめるべきなのか」


 皆さんの不安を取り除けるよう当科では、すべての女性医師が働きやすい環境を作るために、個々の事情にあわせて様々な取り組みを行っています。  例えば、土日や緊急の呼び出しは当番制で、家庭の事情に応じて免除もあり、夏・冬休みに加えて、春・秋休みも取得できるなど、私生活を充実できる時間は十分に保てます。ライフワークバランスを実現させ、育児をしながら現場に復帰している先輩医師もいます。これらの取り組みは男性医師が多い分、女性医師のバックアップ体制を充実させているから実現できていると思います。お互いサポートし合いながら沢山の仕事を行っているため、自然と医局全体の調和が生まれ団結力となり、大変でもやりがいのある毎日を感じられると思います。  


女性医師のとある一日
症例: 36歳 女性
経歴: 平成18年度卒、平成26年度学位取得
内科認定医 循環器内科専門医
生活背景: 夫:企業研究員として他県の某大学医学部に勤務
子供:3歳 こども園通学(18:00までお迎え可)
仕事環境: 外来業務、ルーチン検査、当直および夜間緊急呼び出し免除


6:00 起床 朝食&お弁当作り開始 こども園の支度
7:30 こども園送り 夫出勤
8:30 大学到着
9:00 外来(病棟診やベッドサイド心エコーなども含む)
13:00 昼食
14:00 心エコー検査・・・
  (検査終盤で子供が熱を出したと園から連絡が入る)
16:00 園にお迎え 小児科受診
17:00 夕食の買い出し
19:00 夕食
21:00 夫帰宅 子供と入浴
22:00 子供を寝かしつけた後、書類作成
24:00 就寝


医局で働く女性医師
(関連病院にも専攻医5名研修中)


女医会


 今後の将来について不安や心配なことなど、どんなことでも相談に応じますのでいつでも
循環器内科学講座 医局(intmed1@fmu.ac.jp)までご連絡ください。
 皆さんとともに働けることを、心よりお待ちしています。

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