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大学院博士課程4年目の市村祥平と申します。
私は2020年4月に大学院へ入学し、竹石恭知教授、三阪智史先生のご指導の下、心不全、心筋症、心筋炎に関する基礎研究および臨床研究に取り組んでいます。心不全の進展には炎症細胞が重要な役割を果たしていますが、近年、炎症細胞による細胞外トラップという自己の核内クロマチンを細胞外に放出する現象が報告されました。私はこの細胞外トラップに着目し、心不全との関連について研究を行っています。炎症細胞の中でも、好中球による好中球細胞外トラップ(NETs)は、拡張型心筋症による心不全患者の心機能低下や予後不良に関連することを明らかにし、NETs形成の阻害が心不全の新規治療ターゲットとなり得ることを見出しました。
本研究の成果を第88回日本循環器学会学術集会、2023年米国心臓協会学術集会(American Heart Association、フィラデルフィア)、2024年米国心臓病学会学術集会(American
College of Cardiology、アトランタ)にて報告し、第9回心筋症研究会ではYoung Investigator Award最優秀賞を受賞することができました。また米国学会誌Circulation:
Heart Failureに掲載が決まりました。
心不全と炎症というテーマにはまだ未解明の部分が多いため、引き続き研究を続け、微力ながらも医学の発展に貢献できるよう精進したいと思います。 |
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大学院博士課程4年の小河原 崚と申します。
2020年4月に大学院に入学し、現在、竹石恭知教授と三阪智史先生のご指導の下、心不全におけるエピジェネティックな制御機構をテーマとした基礎研究を行っています。これまでの研究から得られたデータを元に、心不全の病態解明や新しい治療法の開発につながるヒントを見出すことを目指し、やりがいのある日々を過ごしています。
これまでの研究成果の一部については、第175回日本循環器学会東北地方会で発表し、YIA最優秀賞を受賞いたしました。同時に、虚血性心疾患患者における血圧変動に関する臨床研究の成果について、American Heart Association Scientific Sessions 2023 (Philadelphia, PA)および第88回日本循環器学会学術集会にて報告しました。これらの貴重な機会に恵まれたことを大変嬉しく思っております。
まだ学びの道のりは続きますが、循環器内科をローテーションしている医学部学生や、後輩医師などに指導する機会も徐々に増えてきており、教えることの難しさや楽しさも感じています。自身の研究が今後の医学の発展に寄与できるようこれからも精進して参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
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大学院博士課程4年目の片平正隆と申します。
令和4年度より臨床業務に携わらせて頂きながら、竹石恭知教授、放射線科福島賢慈教授の御指導の下、心臓核医学を中心とした画像解析の研究に取り組んでいます。本学は世界でも限られた施設でしか行われていないPETMRIでの臨床研究が盛んであり、13N-ammonia PET/MRIによる虚血診断能や予後予測、18F-NAF PET/MRIによる不安定プラークの研究を行っています。現在は、新しく開発された13N-ammonia PETの画像からストレインを計測する技術を用いて、心臓MRIから計測したストレインとの比較・検討を行なっております。今後とも日々精進して参りますので、どうぞよろしくお願い致します。
【これまでの研究業績】
第87回日本循環器学会学術集会
“Usefulness of left ventricular longitudinal strain and left atrial strain
to predict cardiovascular events in the patients with heart failure with
preserved ejection fraction”
第33回日本心臓核医学会
「Hybrid PETMRを用いたアンモニアPET Feature Trackingによる心内膜ストレインの臨床的有用性の検討」
American Heart Association Scientific Sessions 2023 (Philadelphia, PA)
“Usefulness of MR-derived left ventricular global longitudinal strain and
left atrial strain to predict cardiovascular events in patients with HFpEF”
第88回日本循環器学会学術集会
“Validation of novel endocardial wall strain assessed by PET feature tracking: Comparison with CMR strain using integrated PETMR system”
“Impaired coronary endothelial function and myocardial strain in non-ischemic
myocardium: analysis with hybrid 13N ammonia PETMR”
Katahira T, et al. Prognostic significance of left atrial strain combined
with left ventricular strain using cardiac magnetic resonance feature tracking
in patients with heart failure with preserved ejection fraction. Heart
and Vessels 39: 404-411, 2024 (doi: 10.1007/s00380-023-02351-9) |
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大学院博士課程の西浦司人と申します。
2020年4月に大学院へ入学し、現在は竹石恭知教授、横川哲朗先生のご指導の下、肺高血圧症と炎症細胞の関係についての研究を中心に基礎研究を行っています。肺高血圧症における炎症細胞の役割に着目し、培養細胞や肺高血圧モデルマウス・ラットを用いた研究の他に、当院に入院された肺高血圧患者様の検体の解析も行っています。また昨年は拡張型心筋症における新規バイオマーカーに対する研究についての研究成果をAmerican
Heart Association Scientific Sessionsや第88回日本循環器学会などで報告し、第176回日本循環器学会東北地方会でYoung
Investigator’s Award最優秀賞を受賞することができ、またCanadian Journal of Cardiology誌に論文を掲載することができました。肺高血圧症の研究の一環として、当院で加療した肺高血圧症の症例をJounal
of Clinical Medicine誌に報告することができました。初めての海外学会での発表や、症例報告や研究成果を論文として発信できたという貴重な経験ができました。
様々な学会にも参加するようになり、自身の研究成果を発表しながら、新たな知識を取り入れ、刺激を受け、日々研鑽を積んでおります。
これからも研究をつづけながら、医学の進歩に貢献できるように、日々精進していきたいと思います。 |
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大学院博士課程3年目の大河内諭と申します。
昨年度より福島県立医科大学に帰局し、竹石恭知教授、三阪智史先生のご指導のもと、心不全における細胞外小胞の意義について基礎研究を開始しました。細胞外小胞は、臓器連関の多様な細胞応答と生理機能に関わっており、近年注目されつつあり、特にがんの分野で研究がすすめられています。一方、心不全などの心血管疾患における細胞外小胞における意義については十分に解明されておりません。そのため、未知の領域が多く、試行錯誤をしながら研究をしておりますが、新たな発見もあり充実した日々を過ごしております。今年度は、学会発表や論文投稿などに関しても、積極的に取り組み、現在の基礎実験を通して、心不全の病態の理解を深め、強いては心不全領域における新たな知見を提示できるように研究をすすめたいと思います。
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大学院博士課程3年目の大橋尚人と申します。
昨年度まで郡山市の関連病院に勤務しつつ、研究デザイン学や医療統計学のweb講義を受講し研究に関する基本的な考え方を学んで参りました。
4月からは福島県立医科大学へ戻り、入院患者さんや外来患者さんの診療を行いつつ、義久精臣先生、佐藤悠先生のご指導の下で心不全に関する臨床研究を行っています。最近は、心不全症例における脈波伝播時間を用いた夜間血圧と予後との関連性について研究しています。微力ではございますが臨床研究を通して社会に貢献できるよう日々研鑽に励む所存です。よろしくお願いいたします。
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大学院博士課程2年目の池田彩乃と申します。
2023年度に大学院へ入学し、福島市内の大原綜合病院に勤務しながら、研究デザイン学などのオンライン講義を受講し、研究に関する基本的な知識を学びました。2024年4月からは、福島医大で臨床業務を行いながら、竹石恭知教授、放射線医学講座 福島賢慈教授の御指導のもと、画像解析の研究を開始いたしました。様々な心疾患に対し、画像解析を通して、病態解明や臨床応用に向けた研究を行います。症例発表では2024年6月の日本循環器学会東北地方会 Young Investigator’s Award 優秀賞を受賞することができました。
今後も日々、勉学と研究を積み重ね、医学の発展に貢献できるよう精進して参ります。御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。 |
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大学院博士課程2年目の鈴木喜敬と申します。
昨年度まで会津若松市の竹田綜合病院に勤務しながら、研究デザイン学及び医療統計学のオンライン講義を受講し、研究に関する基礎を学びました。今年度からは福島県立医科大学へ帰局し、臨床業務に従事しながら、竹石先生および三阪先生のご指導の下、エピジェネティック制御機構と心不全に関する基礎研究を始めました。
これまで基礎研究の経験はなく、不安も多くありますが、これを挑戦と成長の機会と捉えています。この研究を通じて医療の発展に貢献したいと考えております。
どうぞよろしくお願い致します。 |
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大学院博士課程2年目の関根虎之介と申します。
私は福島県立医科大学附属病院に臨床医として勤務しながら、竹石恭知教授、三阪智史先生、三浦俊輔先生のご指導の下、アントラサイクリン心筋症の増悪に関与し得るVDACのoligomerizationに焦点を当て基礎研究を行っています。VDACはミトコンドリア外膜に存在するチャネルで、ミトコンドリア内外の物質の移行を制御しています。ミトコンドリアにストレスがかかると、VDACはoligomerを形成し、ミトコンドリア内容物の細胞内放出を介し、細胞障害を引き起こすと考えられています。Oligomerizationの制御を解明することは、アントラサイクリン心筋症の予防と治療につながる可能性があり、細胞やマウスを用いながら日々研究に励んでおります。
引き続き学習・研究を積み重ね、自身の研究が今後の医学の発展に少しでも寄与できるよう研鑽を積んで参ります。どうぞよろしくお願いいたします。 |
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大学院博士課程2年目の芳賀文香と申します。
昨年度まで福島赤十字病院に勤務し、日々臨床に従事しながら研究デザイン学や医療統計学などのオンライン講義やワークショップを受講し、研究に関する基礎的な考え方を学びました。
今年度から福島県立医科大学へ戻り、竹石恭知教授、石田隆史教授、及川雅啓先生のご指導の下、腫瘍循環器学をテーマとした臨床研究を開始しました。未熟で不慣れな点もまだまだ多いですが、大学院での研究活動を通じて自身の知見を広め、今後の医療の発展に少しでも貢献できるよう研鑽を積んで参りたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
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大学院博士課程2年目の室田定洋と申します。
2023年4月に大学院に入学し、大学院1年目は太田西ノ内病院で臨床医として勤務しながら、研究デザイン学や総合人間学などの講義を受講し、研究の基礎を学びました。
今年度から福島県立医科大学循環器内科学講座に帰局し、竹石先生、金城先生、野寺先生のご指導の下、心房細動アブレーションの合併症の一つである横隔神経麻痺と肺静脈形態との関連性や、DEEP
mapping systemを用いた心房電位の評価などについての研究を開始しました。
日々の学びや気づきを大切にし、自身の研究が医学の発展に貢献できるよう今後も研鑽を積んでいきたいと考えております。今後ともご指導・ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。 |
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大学院博士課程1年目の佐藤勇太朗と申します。
本年度より大学院に入学し、郡山市の星総合病院から福島県立医科大学に戻り勤務しています。臨床業務に励みつつ、研究デザイン学や医療統計学などのオンライン講義を受講し、研究に関する基本的な考え方を学び始めました。そして、竹石恭知教授、清水竹史先生、佐藤彰彦先生、武藤雄紀先生の御指導の下、重症大動脈弁狭窄症に対するTAVI、重症僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClipなどの構造的心疾患 (structural heart disease)に対する治療に関しての臨床研究を開始しました。
日常臨床で感じた疑問点をもとにテーマを設定し研究を重ねていきたいと考えております。自身の研究が今後の医学の発展に少しでも寄与できるよう研鑽を積んで参ります。宜しくお願い致します。
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