榊原記念病院 天海 一明
 
 私は2024年4月より、東京都府中市にある榊原記念病院にて臨床専修医として勤務させて頂いております。当院は循環器専門病院で、病床稼働数は約300床ですが、入退院の回転が速く、ほぼ毎日、虚血から不整脈、弁膜症や先天性心疾患にいたるまで幅広い症例の診療、カテーテル治療や検査が行われております。福島県内の病院で9年間培った経験を活かし、全国から研修のため集まった、様々な背景をもった仲間達と、日々切磋琢磨しています。
 榊原記念病院といえば、ストラクチャー治療が盛んなイメージが強いですが、不整脈のカテーテルアブレーションについても、年間1200件前後の豊富な症例があり、現在の状況としましては1日1~2件ずつ、ほぼ毎日のペースで経験することができております。また、パルスフィールドアブレーションなどの最新の技術を利用したアブレーションも今年中に導入予定であり、楽しみにしています。豊富な症例数をもとにした、臨床研究にも携わることができるのも、魅力の一つだと感じております。
 今回、幸いにも国内留学の機会を頂くことができ、大変感謝しております。大きく成長し、将来は福島県の医療の発展に貢献できるよう精進して参ります。




国立循環器病研究センター 喜古 崇豊
 
 私は2023年4月より大阪府の国立循環器病研究センター 肺循環科に国内留学させて頂いております。2019年に吹田市に移転した駅直結の10階建ての洗練された病院で、大阪中心部まで電車で10分と利便性にも優れている立地です。肺循環科では病棟とカテーテル室を1つ持っており、肺高血圧症を中心に年間約1000人程度の入院患者を見ています。病棟ではⅠ群からⅤ群までの肺高血圧症の初回精査・管理・フォローアップ、エポプロステノールの導入・離脱に加え、最近トピックである成人先天性心疾患など、稀少疾患を数多く経験することができています。様々な治験への参加も行っており、肺高血圧症に関する研究と診療の最前線で貴重な経験をさせて頂いています。また、カテーテルの手技としては右心カテーテル検査に加え、慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対するBPAを年間200-300例程度行っており、ASD/PFO closureも年間70例以上行っております。肺塞栓症/静脈血栓症も肺循環科で管理しており、静脈血栓回収や破砕術なども行っています。
 経験のない病態や疾患との出会いは循環器への好奇心を純粋に刺激し、日々勉強したいと思う毎日です。また、各分野のエキスパートや、やる気に満ち溢れた全国各地の医師の集まりの中で、一から自分を試すという非常に良い機会を頂けたと感謝しております。右心系を中心とした学びは、左心系への心臓の理解を深めることにもなり、今後のより良い医療の提供に貢献できると確信しています。2年間の国内留学を予定しており、吸収できるものは全て吸収して福島に持ち帰りたいと思います。




榊原記念病院 坂本 和哉
 
 私は2022年4月より、東京都府中市にあります榊原記念病院へ勤務しています。榊原記念病院は循環器専門病院で、病床稼働数は約300床ですが循環器系の単科病院ですのでほぼ全員が循環器系の疾患で入院しています。カテ室は5部屋あり、朝から夕まで毎日すべて稼働して虚血から不整脈、弁膜症や先天性心疾患にいたるまで幅広い症例を診療しています。
 東京と言えば所謂”都会”を想像しておりましたが、府中市は高い建物もなく、京王線で数駅いくと高尾山があり、東京の西の方に位置し都心からはすこし距離があります。生活も福島とあまり差がなく、ちょうど良い環境です。
 病院ではレジデントとして勤務しており、九州から東北まで様々な背景のレジデントが約20人在籍し、日々切磋琢磨しています。先日、自分の担当の重症大動脈弁狭窄症の患者が休日に急変し、緊急でTAVI (経カテーテル的大動脈弁植え込み術)を行いました。職種を問わず診療に対する熱量を肌で感じ、充実した毎日を送っています。
 改めまして、福島県立医科大学循環器内科学講座で国内留学の機会をいただき、感謝とともに入局して良かったと実感しています。こちらでの経験を福島での診療に還元できるよう精進して参ります。




心臓血管研究所付属病院 佐久間 真悠
 
 私は2022年4月から心臓血管研究所付属病院に国内留学させていただいております。心臓血管研究所付属病院は年間約1000件のカテーテル検査を実施し、全国でもトップレベルのカテーテル治療は年間約600件行っています。毎日新しい発見があり、全国から集まっている同世代の医師と切磋琢磨しながら日々の研修生活を送っております。当施設は今までオンラインでみていたカテーテルライブデモンストレーションも数多く実施しており、最先端のレベルの高い治療を間近で学ぶ機会をいただけております。また沢山の知識と技術を持った医師が集まっており、日々の臨床や会話からの学びも多く、今後も関係を大切にしたいと思うような方々との出会いが沢山ありました。
 生まれも育ちも福島市の私ですが、いきなり六本木に住み港区女子と言われるようになることに不安はありましたが、今ではすっかり都会での生活にも慣れ、毎日充実した楽しい日々を送っています。
 福島県立医科大学循環器内科学講座に入局しこのような貴重な機会をいただくことができたことに大変感謝しております。今回の国内留学の中で様々のことを学び、福島の医療へ還元できるよう精一杯精進してまいりたいと思います。