ロールモデル集
荒井 佳代 医学部附属生体情報伝達研究所 助教

私は熊本で生まれましたが、転勤族であったたため、全国を転々とし、福島医大には博士課程学生としてやってきました。博士課程卒業後は、ポスドクとして生体機能研究部門に在籍し、2年後に助教となり、大脳基底核の線条体から投射する回路の役割解明をテーマに研究をおこなっています。研究室で独自に開発されたイムノトキシン細胞標的法を用いることで、標的神経細胞のみを選択的に除去し、いままで不明であった個々の細胞の機能を明らかにすることを目指しています。
現在は、3歳と1歳の女の子と大学の教員をしている夫の4人で暮らしています。私の一日は早朝5時起きの1歳二女からのモーニングコールから始まり、朝ご飯とお弁当の準備、保育園の連絡帳書き、娘たちのお着替え、朝ご飯、自身の支度をします。その後保育園に娘たちを預け、職場へと向かいます。夕方は5時30分に保育園へお迎えに行き、帰宅した後は、急いで夕ご飯の準備をし、夫に娘たちをお風呂に入れてもらいます。その後、夕食中に眠くなってしまった二女を寝かしつけ、ご飯や洗濯物の片づけをしているといつの間にか9時になっています。長女が眠くなる10時頃には私も瞼がすっかり重くなっており、一緒にすやすやと眠りについてしまい、あっという間に一日が終わります。出産する前までは、子どもが寝た後の時間は仕事や趣味の時間にしよう♪などと軽く考えていましたが、私にはそのような余裕が全くないことに気づかされました。自身の考えの甘さを反省し、仕事は仕事の時間内に!家では家のことを中心に!とメリハリをつけることが大事であることを学習しました。また、娘たちはまだ小さいため、よく風邪をひきます。夫と午前午後と交代して看病することで、看病も実験も滞ることなくできるため、私たちはこのような取り組みをしています。
本学の男女共同参画室では、介護や子育て中のスタッフや大学院生を対象に、研究支援員さんの配置をおこなっています。私は長女を妊娠してからの3年間、研究支援員さんを配置いただきました。産休・育休に伴う実験のストップという事態は、最先端の研究成果を要求される者として一番の気がかりだったのですが、支援員さんに円滑かつ順調に実験を進めていただくことができました。大変有り難く、心強かったです。これらの研究成果は、復職後の科研費獲得へとつながりました。
仕事と子育ての両立ができているとは胸を張って言うことはできませんが、どちらも楽しく取り組むことができています!とは自信をもって言えます。それは、一番身近な存在である夫をはじめ、職場のみなさんや、友達、遠くの家族がいつでも応援してくれ、色々な形で助けてくれているからだとつくづく感じております。日々周りのみなさんに感謝の気持ちでいっぱいです。結婚・出産・子育て生活4年目の試行錯誤の毎日ですが、何事も楽しみながら乗り越えていけたらと思っています。
令和4年度 ロールモデル集 ~福島県立医科大学の後輩へ伝えたいこと~
(所属・役職は執筆当時)
令和3年度 ロールモデル集 ~福島県立医科大学の後輩へ伝えたいこと~
(所属・役職は執筆当時)
令和2年度 ロールモデル集 ~福島県立医科大学の後輩へ伝えたいこと~
(所属・役職は執筆当時)