経験も力なり
- 助教
- 原田 崇臣
- はらだ たかおみ
- 放射線治療技術学、粒子線治療
年が明け、「○○に挑戦しよう」と決意を新たにしている人も多いのではないでしょうか。私も今年は早朝ランニングを目標に掲げましたが、この文章を作成した1月7日現在、まだ一度も走っておりません。『継続は力なり』とは、わかっていても難しいものです。掲載写真は、以前に私がある目標を掲げた際に自分へのメッセージとして、毎日目に入る場所に貼っていたものです。当初、このメッセージ作戦は一定の効果がありましたが、壁から剥がれ落ちたころには、継続も終了していた記憶があります。
“継続”もさることながら、私は“経験”もまた力になると考えています。現在、私は放射線生物学に関する実験を行っていますが、高校時代の理科は物理と化学を選択しており、生物は履修していませんでした。大学入学後も、放射線に関しては主に物理学的な視点から研究を行ってきました。
生物学が嫌いだったわけではなく、放射線の生物学的影響には以前から興味を持っていました。しかし、「生物実験は難しそうだ」「これまで経験がない分、今から始めるのはハードルが高いのではないか」と感じ、なかなか踏み出せずにいました。今から10年ほど前、幸いなことに生物実験を経験できる機会が訪れ、思い切って挑戦することにしました。あれから10年、生物実験から離れた時期もありましたが、現在再び放射線生物学に関する実験に取り組むことができているのは、あのときの“経験”があったからだと強く感じています。
何かに興味はあっても、なかなか挑戦できないということはありませんか。それは、その後に必ず“継続”しなければならないと、無意識のうちに自分に課してしまっているからなのかもしれません。
『継続は力なり』と言われますが、まず一歩を踏み出して得られる『経験』そのものも、将来につながる大切な力になるのではないでしょうか。