そなえよつねに

《一に準備、二に準備》《予感、予想、予測、予防……「予」を大切にせよ》 「そなえ ~35歳までに学んでおくべきこと~」、「ノムラの教え 弱者の戦略99の名言」より
これは、野村克也氏が監督時代、毎日のように選手たちに伝えていたとされる言葉です。プロとしてよい結果を生むためには、何よりも事前の準備が重要であり、その内容によって結果の大部分が決まるのだと伝えています。また、あらかじめ感じ、あらかじめ想像し、あらかじめ測り、あらかじめ防ぐという、リスク管理における事前準備の大切さを、野村氏は「予」という漢字を用いて説いています。

《ハイレベルのスピードでプレイするために、ぼくは絶えず体と心の準備はしています。自分にとって大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです。1打席のために、朝から、もっと言えば、前日のゲームが終わった時から、僕は(準備を)やるわけです。》 「イチロー流 準備の極意」より
イチロー氏はこの本の中で、十分に準備を行うことで本番への自信につながることを説いています。

このように、世間から“すごい人”、“別格な人”と思われている人は皆、「準備」をとても大切にしています。

タイトルの「そなえよつねに」という言葉は、ボーイスカウトのモットーであり、「何事に対してもいつでも必ずやり通すという準備を常にしておく」という意味です。私は少年時代にボーイスカウト活動をしておりましたが、当時は「そなえよつねに」という言葉をそこまで深く考えることはありませんでした。しかし、資格試験や学会発表、患者さんに対する放射線治療、学生への講義...と様々な経験をする中で、“常に備えること”がいかに重要かということを、私は身をもって実感してきました。
後悔することを好む人はいないと思います。私も後悔することはとても嫌いなので、どんな些細なことでも、あらゆる事態を想定して事前に準備することで、「ああしとけばよかったなぁ」と後悔しないようにいつも心がけています。

受験生の皆さん、受験勉強がより本格的になってくる時期にさしかかったことと思います。勉強していて不安に思ったら、それは準備不足のサインです。そのサインを“不安”として抱えてしまうよりも、一度深呼吸して、「なぜ不安に思うのか」を考えてみるようにしてみてはどうでしょうか。受験勉強は“合格のための準備”です。
「準備を制する者が受験を制する!」

「そなえよつねに」と刻まれた石碑が平安神宮内に立つ様子。

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