便利な道具の活用
- 助教
- 三橋 佑平
- みつはし ゆうへい
- 心臓リハビリテーション、整形外科領域作業療法(ハンドセラピィ、肩関節、股関節)、心理・QOL
最近はスマートスピーカーや家電リモコンなどのIoT機器が一般的に使用されてきており、体が不自由な人でも、自分のやりたいときに自分のやりたいことができる環境を作れるようになってきています。
しかしこの便利な道具にも弱点はあります。例えばスマートスピーカーを利用するためにはスマホの操作や音声による操作が必要です。指をうまく動かせない人、声を出しにくい人には適しているでしょうか?インターネット環境は十分でしょうか?停電し復旧した後に再設定してくれる人はいるでしょうか?
作業療法では、日常生活に何らかの支障を来たしている方に対して、自助具などの便利な道具の紹介をし、その使用練習を行うことがあります。最新機器はとても便利なものですが、その人の状況や環境によっては、別の道具と組み合わせて使用することもありますし、既存の道具のほうが適している場合も多々あります。
作業療法士は、人体の仕組みや病気の知識、障がいについての知識をつけるだけではなく、道具がどんな特徴を持っていて、どんな人的、物的環境で利用するのかを理解する必要があります。そして、最新の技術も既存の技術もなんでも使って、それらをどのように組み合わせれば、課題を解決し、対象者の望む目標を達成できるのかを検討していきます。
興味を持った人はいませんか?一緒に考えてみませんか?お待ちしております!
写真は実習室の照明操作をIoT機器と3Dプリンターの組み合わせで解決した例です。広い部屋ですので4つのスイッチがありますが、IoT機器を4つもつけるスペースはありません。他の作業療法学科教員と協力して3Dプリンターを活用し、一つのIoT機器で4つのスイッチを押す方法を考えました。
