頑張るために大切なこと

著名な心理学者であるBandura博士が提唱した概念に自己効力感というものがあります。人がある目標に向かって行動をするには、それが“自分に出来そうだ”とか、“これをすれば出来そうだ”といった予期が必要で、それをどの程度持っているかを表すものです。

病気やけがをした患者さんが病院での治療を終えたとき、気力・体力の低下や新たな障害を抱えたことにより、以前のようには生活できないと感じる人も少なくありません。そのような方が、再び目標に向かって進んでいくためにもこの概念は大切です。患者さんの生活を実際に想定した生活動作や、趣味活動再開に向けた練習は、“できそうだ”という感覚を持つきっかけになるかもしれません。患者さんと目標を共有し、そのために何をするかを一緒に考えることは、“これをすれば出来そうだ”という感覚を持つきっかけになるかもしれません。皆さんは今まさに目標に向かって努力している最中かと思います。その原動力は何ですか?どんな思いで頑張っていますか?良い結果が出るよう祈っています。

日本感染症予防学会のポスターの前に立つ男性。会場は明るく、参加者が集まる様子が見える。

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