細胞検査士養成コースの1期生合格までの道のり
- 准教授
- 梅澤 敬
- うめざわ たかし
- 細胞診断学(婦人科、頭頸部、膵胆管)、病理組織学、解剖学
本学部には細胞検査士資格認定試験の受験資格が得られる細胞検査士養成コースが設置され、2023年9月から選抜5名により講義と実習がスタートしました。細胞検査士資格認定試験は一次(筆記)、二次(実技)の2回の試験に合格しなければ取得することができません。5名は1期生であることから、先輩からのアドバイスなど得ることができないといった不安があったようです。
二次試験は顕微鏡で標本を観察し、さまざまな領域の異常細胞を的確に判断しなければなりません。そのため、コースでは顕微鏡による標本観察の実習が主体となります。5名とも国家試験に向けた勉強と平行し、細胞検査士資格認定試験のための勉強に一心不乱に取り組みました。その努力が実り、2024年11月に行われた細胞検査士資格認定試験に5名全員が合格することができました。さらに、2025年3月の第71回臨床検査技師国家試験にも合格し、晴れてダブルライセンスを取得し卒業できました。
細胞検査士資格認定試験の一次試験対策として、各都道府県の細胞検査士会や臨床検査技師会主体で開催される勉強会へのWEB参加、さらに東京都臨床検査技師会のスライドカンファレンスには現地まで出向きました。各種勉強会への参加を快く引き受けて頂きました関係各位の先生方には感謝するばかりです。
また、首都圏を中心とした病理診断を行う病院の病理検査室を多数見学させて頂きました。病理診断の実際から検査室での実務などを丁寧にご説明いただくなど、各施設の先生方にはご多忙の中、多大なるご支援とご協力を頂きました。このような、貴重な勉強会への参加や病院見学の経験から、向上心が芽生えモチベーションアップにつながりました。
講義をしてくださった外部講師の先生方やご協力頂きました各ご施設の先生方には深く感謝申し上げます。
4月より、5名とも総合病院にて病理検査に関連する業務に従事しております。教員として、実臨床で活躍できる人材を社会に送り出すことができ大変嬉しく思っております。在学中に学んだ知識をさらに深め、高い目標に向かってステップアップしてもらいたいと期待しております。