血管を診る
- 助教
- 堀越 裕子
- ほりこし ゆうこ
- 臨床検査医学、生理機能検査学、超音波診断学
「人は血管とともに老いる:a man is only as old as his arteries」これは、カナダ出身の内科医 オスラー医師の言葉です。聖路加国際病院名誉院長で2017年に満105歳で亡くなった日野原重明先生が影響を受けた医師としてオスラー医師を挙げています。“血管の老い”とは、どのようなことでしょうか? 血管には動脈、静脈、毛細血管がありますが、 “血管の老い” は動脈の変化を指しています。やわらかい管(くだ)が加齢とともに硬くなり、動脈壁が厚くなってギシギシとすること、いわゆる動脈硬化と言われる状態になることです。血管の状態を知るために様々な検査法があります。血管機能検査では血管のしなやかな広がりの程度がわかります。血管超音波(エコー)検査では血管そのものの状態や構造を画像として観察できます。血管脈波検査では動脈の硬さの程度がわかります。多くの人が若々しい血管を保ち、活き活きと老いるために、臨床検査技師として、血管を診ていきたいと考えています。
