2015年10月2日

《講義》 福島原発事故の人文社会科学的考察

講師:藤野 美都子・福田 俊章(人間科学講座)

放射線災害における法学的視点からの考察及び哲学的視点からの考察

講演を行う女性がマイクを持ち、背景にはスライドが映し出されている様子。
医科大学の講義で話す講師と受講生の後ろ姿。

感想等(抜粋)

原発事故前から法的なことや訓練は一応行われていたと分かったが、想定外のことが起こると役に立たなくなってしまうと分かった。それでもしっかりと法律などの整備は進めていくべきだと思った。危険ならやめてしまえばいいと思うが、色々な思惑があって原発はやめられない。でも一人ひとりが「必要ない」と訴え続けるなど、意思表示はしていくべきだと思った。

《講義》 被ばく・汚染疾病者医療対応

講師:熊谷 敦史

被ばく・汚染傷病者受け入れ実習に向けた講義を受ける学生たちの様子。

被ばく・汚染傷病者受け入れ実習に向けて、被ばくと汚染の概念、搬送や医療機関での準備・対応等に関する講義

感想等(抜粋)

震災当時、当院で手探りに始めた被ばく医療は色々と手落ちだらけであったが、少しずつアップデートされていき、汚染患者の救急対応をした経緯があった。本来、当院は初期被ばく医療帰還でも2次医療期間でも災害拠点病院でも無かったため、こういった対応を全く想定していなかった。改めて緊急被ばく医療の学習は、災害拠点病院に限らず救急指定医療機関に対して受講を必須にすべきだと思う。

《ワークショップ》 緊急被ばく医療対応

講師:佐藤 久志 (放射線腫瘍学講座・放射線災害医療センター)・熊谷 敦史・安井 清孝・吉田 浩二

3班に分かれ、原発内の傷病者発生シナリオに対して各職種の準備、判断、対応を考える演習。線量計算も含まれており、より専門的な放射線のリスク認識を求める。

福島県立医科大学での会議中の様子。数人の男性がテーブルを囲み、資料を見ながら話し合っている。
会議室でプレゼンテーションを行う学生たちと、資料を見守る教員の様子。

感想等(抜粋)

実際の状況を想定しながら机上演習をしたので、よりイメージがつきやすかった。また、色々な人とディスカッションしながら行ったので、自分が考えなかった視点での意見が聞けたのが良かった。それぞれの専門的な視点で協力し合いながら行くことが大切だと、改めて思った。

《演習》 リスクコミニュケーション、よろず健康相談演習・事前説明

講師:安井 清孝・熊谷 敦史・吉田 浩二

受講生互いに住民役、相談役となり、放射線不安の相談を体験する面接演習と翌日のよろず健康相談における住民問診の説明。

福島県立医科大学での講演会の様子。講師がプレゼンテーションを行い、参加者が聴講している。
学生が机に向かって話し合いをしている様子。窓から自然光が差し込む明るい教室。

感想等(抜粋)

話を傾聴し、共感していく難しさが分かった。被災者が抱く不安は様々であると考えるので、傾聴しつつ、被災者の思いをいかに聞き出すことができるかが課題だと感じた。

《講義》 福島めばえ幼稚園における震災と取り組み

講師:伊藤 ちはる(福島めばえ幼稚園教員)

講演を行う女性がマイクを持ち、パソコンの前で話している様子。背景にはホワイトボードが見える。

震災後、現在に至るまでの経験と放射線被ばくへの対策等に関する概説に加え、震災後の保護者の要望、様々な制限かでの園児の成長と保育上の課題を年次毎にわかりやすく紹介し、保育のあり方をも考察する内容

感想等(抜粋)

子供達の心理に震災が大きく影響し、発育の遅れや異常行動を見せていたという事実に驚いた。また、園児だけではなく親や職員の心のケアに努めていたという講師には尊敬の念を抱きました。

《講義》 リスクコミニュケーションと医療者の役割

講師:熊谷 敦史

福島県立医科大学での震災と放射線健康リスクに関する講義中の参加者たち。

福島における住民に対する震災及び放射線健康リスクにいかに対応するか、医療者の視点からこれまでの経験と今後あるべき姿を考える講義

感想等(抜粋)

考えさせられる講義でした。またグループ間での話し合いは、自身の考えでは思いつかなかったことが知れて、気づきのキッカケになりました。不安に思っている人の質問の、その向こう側を知る必要、分かる必要があるのだな、と感じました。

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