職員表彰式(永年勤続表彰)理事長式辞 (令和6年11月29日)
場所 8号館S101会議室
ただ今、永年勤続表彰を受賞されました皆様におかれましては、本学において長きにわたり業務に精励し、本学と附属病院の発展に多大な貢献をされましたことに厚く御礼申し上げます。
皆さんのこれまでの長い職歴の間には、もちろん様々なことがあり、中には日常業務からは予測できないような事態への対応を迫られたこともあったと思います。近くでいえば東日本大震災や新型コロナのパンデミックなどへの対応から日常のトラブルまで、それを乗り越えてきた皆さんの経験と学びは、本学にとって得難い貴重な資産です。そこで、本日の永年勤続表彰を機に、皆さんに伝えたいことは、その経験を確実に後進へ伝え、指導し、人材育成に関与する意識を強く持ってほしいということです。
ご存じの通り今後、生産労働人口は減り続け、ますます生産性の高い働き方が求められるようになります。もちろんひとりひとりが高い問題意識を持ち、試行錯誤をしながら業務効率を上げていくことは当然です。ただ、もう一つ意識しなくてはならないのが、過去の多種多様な経験からの学びを広く後進に共有することです。私たちは経験から学び、成長します。しかし、これから減り続ける少ない人数ではどうしてもその経験の幅が限られていきます。ですから、これまで以上に皆さんの経験とそこからの学びを共有し、仕事にいかに活かすかを指導することが重要になるのです。
ここにおられる皆さんは、その経験を数多く持っておられる方々です。それらの経験とそこから得た学びや成長のプロセスを後進に共有し、指導することを常に意識してください。もちろん現在も業務の共有や引継ぎは形としては行われているものと思います。ただ現実には、事務的に引継ぎ事項、申し渡し事項として伝えるだけで、経験から得た学びを現在の業務に応用し活用できるところまで至ってないのではないでしょうか。経験を重ねた人が得た学びを、その経験をしていない人に伝え、指導するというのは非常に難しいことなのです。
当事者感を持って皆さんの経験を後進に伝え、共有し、活用するために、これからの皆さんの腕が頼りです。冒頭にお話ししたように、皆さんが積み上げてきた経験と学びは本学の資産です。資産は管理し運用して、より大きく増やしていくものです。経験と学びの後進への確かな伝承と指導は、それ自体が投資にほかなりません。これからも繰り返されるかもしれない災害や様々な出来事、トラブルに対してこれまで以上に早く、より適切に対応できるよう、あるいは、同じような問題を抱えた他の組織に対して適切なアドバイスができるよう、本日を境に皆さんの「経験と学び」という資産の管理と運用法を工夫し、実行してください。
結びに、皆様の本日の受賞に対し重ねてお祝い申し上げるとともに、今後も健康に留意され、今後ますますの本学での御活躍を祈念し、挨拶といたします。
令和6年11月29日
公立大学法人福島県立医科大学
理事長 竹之下 誠一
事務担当 : 総務課(大学人事係)
電話 (024) 547-1111(代)
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