「小児における新型コロナワクチン接種後の有害事象に関するweb調査」について

 新型コロナウイルス感染症は世界的な流行状況にあり、その対策として新型コロナワクチンが開発され、世界中で使用されています。日本でも2021年から一般の人への接種が始まり、小児への接種も始まっています。海外の臨床試験の結果から新型コロナワクチンの高い有効性や安全性は確認されていますが、日本人の小児における新型コロナワクチンの有害事象についての情報はまだまだ少ないのが現状です。
 本研究の目的は新型コロナワクチンの有害事象の発生状況や有害事象が生じやすいリスク因子を明らかにし、お子さんやご家族がより安心してワクチンを接種できるようになることです。
 本研究ではお子さんが新型コロナワクチンを受ける際に説明書兼記録用紙 (認証番号、QRコード付き) をお渡しします。研究に協力される場合は、ワクチン接種後7日間の症状(有害事象)を記録していただき、ワクチン接種後7日目以降にQRコードを読み取りwebフォームから、研究への参加の意思を示された後に、年齢や性別、基礎疾患、記録した症状などの項目を入力していただきます。入力項目には個人が特定されるような情報は含みません。入力していただいた情報は本学小児科学講座でデータベース化し、単純な集計結果を数ヶ月毎に小児科学講座ホームページに掲載します。また、統計学的な解析を行って、日本人小児における有害事象の頻度やそのリスク因子を明らかにします。
 詳しくは同意説明文書をダウンロードし、ご参照ください。
 ご協力よろしくお願いいたします。

 小児における新型コロナワクチン接種後の有害事象に関するweb調査説明文書.pdf

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小児における新型コロナワクチン接種後の有害事象に関するweb調査にご協力いただき、心より感謝申し上げます。
2023年9月19日をもってファイザー社の小児用従来型1価ワクチンが終了したことを受け、本調査の参加者募集は同年9月末日に終了いたしました。
皆様のご協力のおかげで、1041接種の回答が集まり、中間解析でも意義のある結果が得られております。
最終の集計結果を掲載いたしますので、ご参照ください。
概略ですが、発熱の頻度は5歳未満では1回目9.6%、2回目5.3%、3回目 0%、5~11歳では1回目 5.2%、2回目15.9%、3回目 19.8%であり、実母、実父の56.8%、54.1%よりもかなり低い頻度でした。最も多い有害事象は接種部位の痛みで57.4%に認められましたが、平均日数は2.5日で長期の持続はありませんでした。
ご協力誠にありがとうございました。