キャリア支援

日本皮膚科学会内にはキャリア支援委員会が設けられており、学会全体で皮膚科医のキャリアを支援する体制が整備されています。キャリアと聞くと"出世"というイメージを抱き、自分には関係ないと受け取る方もいるでしょう。しかし、本来は"働くことに関わる継続的なプロセス"を意味し、皮膚科医としてキャリアを積むということは、皮膚科医としての経験・知識・技術を継続的に積み重ね、speciality を確立することになります。

医師はライフイベントにより自身のキャリアについて悩む場面があります。皮膚科は様々なライフスタイルを選ぶことができるので、キャリアが途切れにくい診療科の1つですが、個人の努力だけでは限界があります。私たちの教室では全員で支援体制を考え、様々な状況の皮膚科医のキャリアを積極的に支援しています。最も大切なことは、皮膚科医を辞めずにどんな形でも皮膚科医として医療・医学に携わり続けることと考えています。

現在当教室に所属している医師は、フルタイムで働けない期間があっても途中で辞めることなく、皮膚科医としてキャリアを積んでいます。男女間での待遇差はなく、平等に役職や病棟チームリーダー、専門外来、執刀医などの役割を担っています。もちろん、個々人で環境や状況が異なるため(留学や異動で勤務地が夫婦で離れている、一時的に休職していた時期がある、家庭環境など)、それぞれのケースに応じた無理のない勤務体制をとることで、私生活との調和をはかっています。

 主な支援内容

  1. 労働基準法に基づいた勤務体制(日当直回数、有給休暇の取得など)をとっています。
  2. 出産育児に関する休業制度が労働基準法に基づいて整備されています。
  3. 公的制度以外に大学・病院独自の支援制度があります(時短勤務など)。
  4. 福島医大の託児所「すぎのこ園」を24時間対応で利用できます。
  5. 学内の病児病後児保育所「すくすく」も利用可能です。
  6. 家族の送迎・病院受診等に間に合うよう、17時以降の業務に配慮しています。
  7. 6.と同様に、外勤先や外勤の時間帯にも配慮しています。
  8. 各医師の状況に応じて、日直・当直の一時免除や日直のみとする等の配慮をしています。